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かわいいだけじゃないんです
魔王ヒロイン
ヴォルフラム
マにめ終了後
陛下totoはヴォルフラムの勝利
わたしのかわいい人続き
かわいいだけじゃないんです
落ち着かない。ユーリは妙に緊張していた。今日は朝から晩まで一日中ソワソワアタフタしていて普段しないような失敗ばかりしてしまった。コンラートはよそよそしいし、メイドたちからは熱い視線を向けられるし、ツェリ様はわざわざわたくしの息子をよろしく、なんていいにくるし、とても居心地がわるかった。小学生や中学生が「やーいお前あいつとチューしてただろ~」と言われてなんとも嫌な雰囲気になるアレににている。
しかし色めきだって興味津々の周囲をまったく意に介せず、平然とすごしていたヴォルフラムはさすがは元王子様なのか、ただの年の功なのか。こっちはやけに意識してしまうのに、なんでもない風のヴォルフラムには少し寂しさを覚えた。
ユーリは今日はさっさと寝ようとベッドにもぐった。早く眠って自分の気持ちをリセットしたい。
「もう寝るのか?」
「う、うん。ちょっと疲れたかなーって…」
いつもは夜中に勝手にベッドに入ってくるくせに今夜はまだユーリが起きている時間にやってきた。それになんだかよそよそしい。ユーリは羽根布団を顔まで引き上げて、広いベッドをポンポンと叩いた。
「おいでよヴォルフラム。冷えちゅうよ。冷えは美容の大敵ってね」
「あぁ」
ヴォルフラムはゴソゴソと布団に潜り込み、ユーリの手を握った。温かな手がユーリの緊張を解いていく。いつの間にか冷えていた手のひらが温度を思い出した。なんだか安心する。
「ヴォルフラムの手…気持ちいいね」
「あまり体を冷やすな。風邪をひくぞ」
「大丈夫だよ。わたしは元気だけが取り柄…」
ユーリが振り向いて笑いかけると、ヴォルフラムはひどく傷ついたような顔をしていた。なにも泣かせるようなことはしていない。ユーリは驚いて言葉を失った。
「ユーリ…今日のお前は変だった。僕を避けているようだったし、ずっと居心地の悪そうな顔をしていた」
「それは…朝の、コンラッドに見られたから…恥ずかしくて、どうしたらいいのかわかんなかったの!」
「コンラートに見られたら都合が悪いのか?!」
「誰にみられても恥ずかしいです…わたしの国じゃ、チューとか抱きついたりとかは人前じゃしないんだよ」
ユーリは昼間のことを思い出す。戸惑っている自分の横で、ヴォルフラムは平然と優雅に食事をとっていた。まるで彼は無関係のような態度だった。腹が立つ。
「ヴォルフラムこそ!涼しい顔してさ!わたしだけドキドキしてるみたいで、寂しかったんだよ。いつものあんたならベタベタしてきたりニヤニヤしたりするはずじゃん」
「それは…お前が、嫌そうだったから…朝は受け入れてくれたのにいきなりよそよそしくなったお前が…」
「わたしは!彼氏いない歴年齢なの!ヴォルフラムは経験豊富でわたしの何倍も生きてるし、さぞやモテモテライフだったんでしょうよ!リードしてくれてもいいでしょ!」
ユーリのあまりの威勢にヴォルフラムは彼女を抱きしめた。それ以外彼女を落ち着かせる方法が思いつかなかったのだ。力いっぱい抱きしめながら、叫び続けるユーリに負けないよう、彼も叫んだ。
「悪かった!僕が悪かった!コンラートに嫉妬していたんだ!すまないユーリ、愛している!」
「ほんと…?」
あぁ本当だ。ヴォルフラムはユーリの首筋にこくんと頷いた。ユーリも落ち着いたのか、そっと彼の背に腕を回し抱きしめた。ぎゅっ、としがみつく。ヴォルフラムも回した腕に力をこめた。
「ね、もっかいキスして?」
「キスだけですむと思うなよ」
「え、いや、そこはゆっくり恋のABCを育んで…」
「十分育んだ!大丈夫だ、朝まで邪魔者はこないからゆっくりできるぞ」
「できるぞってなに!なにができちゃうの」
終わり
ヴォルフラム
マにめ終了後
陛下totoはヴォルフラムの勝利
わたしのかわいい人続き
かわいいだけじゃないんです
落ち着かない。ユーリは妙に緊張していた。今日は朝から晩まで一日中ソワソワアタフタしていて普段しないような失敗ばかりしてしまった。コンラートはよそよそしいし、メイドたちからは熱い視線を向けられるし、ツェリ様はわざわざわたくしの息子をよろしく、なんていいにくるし、とても居心地がわるかった。小学生や中学生が「やーいお前あいつとチューしてただろ~」と言われてなんとも嫌な雰囲気になるアレににている。
しかし色めきだって興味津々の周囲をまったく意に介せず、平然とすごしていたヴォルフラムはさすがは元王子様なのか、ただの年の功なのか。こっちはやけに意識してしまうのに、なんでもない風のヴォルフラムには少し寂しさを覚えた。
ユーリは今日はさっさと寝ようとベッドにもぐった。早く眠って自分の気持ちをリセットしたい。
「もう寝るのか?」
「う、うん。ちょっと疲れたかなーって…」
いつもは夜中に勝手にベッドに入ってくるくせに今夜はまだユーリが起きている時間にやってきた。それになんだかよそよそしい。ユーリは羽根布団を顔まで引き上げて、広いベッドをポンポンと叩いた。
「おいでよヴォルフラム。冷えちゅうよ。冷えは美容の大敵ってね」
「あぁ」
ヴォルフラムはゴソゴソと布団に潜り込み、ユーリの手を握った。温かな手がユーリの緊張を解いていく。いつの間にか冷えていた手のひらが温度を思い出した。なんだか安心する。
「ヴォルフラムの手…気持ちいいね」
「あまり体を冷やすな。風邪をひくぞ」
「大丈夫だよ。わたしは元気だけが取り柄…」
ユーリが振り向いて笑いかけると、ヴォルフラムはひどく傷ついたような顔をしていた。なにも泣かせるようなことはしていない。ユーリは驚いて言葉を失った。
「ユーリ…今日のお前は変だった。僕を避けているようだったし、ずっと居心地の悪そうな顔をしていた」
「それは…朝の、コンラッドに見られたから…恥ずかしくて、どうしたらいいのかわかんなかったの!」
「コンラートに見られたら都合が悪いのか?!」
「誰にみられても恥ずかしいです…わたしの国じゃ、チューとか抱きついたりとかは人前じゃしないんだよ」
ユーリは昼間のことを思い出す。戸惑っている自分の横で、ヴォルフラムは平然と優雅に食事をとっていた。まるで彼は無関係のような態度だった。腹が立つ。
「ヴォルフラムこそ!涼しい顔してさ!わたしだけドキドキしてるみたいで、寂しかったんだよ。いつものあんたならベタベタしてきたりニヤニヤしたりするはずじゃん」
「それは…お前が、嫌そうだったから…朝は受け入れてくれたのにいきなりよそよそしくなったお前が…」
「わたしは!彼氏いない歴年齢なの!ヴォルフラムは経験豊富でわたしの何倍も生きてるし、さぞやモテモテライフだったんでしょうよ!リードしてくれてもいいでしょ!」
ユーリのあまりの威勢にヴォルフラムは彼女を抱きしめた。それ以外彼女を落ち着かせる方法が思いつかなかったのだ。力いっぱい抱きしめながら、叫び続けるユーリに負けないよう、彼も叫んだ。
「悪かった!僕が悪かった!コンラートに嫉妬していたんだ!すまないユーリ、愛している!」
「ほんと…?」
あぁ本当だ。ヴォルフラムはユーリの首筋にこくんと頷いた。ユーリも落ち着いたのか、そっと彼の背に腕を回し抱きしめた。ぎゅっ、としがみつく。ヴォルフラムも回した腕に力をこめた。
「ね、もっかいキスして?」
「キスだけですむと思うなよ」
「え、いや、そこはゆっくり恋のABCを育んで…」
「十分育んだ!大丈夫だ、朝まで邪魔者はこないからゆっくりできるぞ」
「できるぞってなに!なにができちゃうの」
終わり
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