[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
無双パロ蜀へ1
「う…ん…」
「将軍!意識を取り戻しましたぞ」
「暁の神子殿、わかりますか?」
「は、はい、ここは…」
「劉備様の陣でございます。神子殿が倒れているのを私がお連れしました」
「そうだった…私、呂布に追われて、少しでも引き離さないとって・・・」
「虎牢関は落ちました。これより連合軍は下ヒに攻め入るようです」
「助けていただきありがとうございます」
「私は趙雲と申します。神子殿はお身体のご回復を一番にお考えください。劉備様よりお世話と護衛を任されました」
「趙雲殿、ありがとうございます…うっ」
「傷が開きます!どうかご安静になさってください」
「これでは馬にも乗れない…でも、帰らないと、みんな心配してると思います」
「曹操軍も下ヒへ向かっています。…そのうちお仲間とも再会できましょう」
「わかりました・・・お世話になります。あの、安心したら眠くなってきました」
「私は外に控えております。いつでもお声掛けください」
「神子殿、夕餉をお持ちしました」
「いい匂い…私、お腹すいてたみたいです」
「そのままで。お口もとまでお世話させてください」
「恥ずかしい…将軍にこんなことさせられません」
「私がやりたいのです。神子殿のお世話をさせてください」
「初めて神子殿を戦場でお見かけしたとき、女性ながら美しい剣技と、その神々しさに見とれて落馬しそうになりました」
「まさか」
「戦女神の美しさは、我が軍でも語り草です」
「そんなに褒めてもらって…実物はこれですからお恥ずかしい限りです」
「そんな!神子殿はお美しいです!どんな女性よりお美しい!」
「趙雲殿、外まで声が筒抜けですよ」
「姜維殿!」
「初めまして神子殿、姜維伯約と申します。お薬湯をお持ちしました」
「ありがとうございます。姜維殿」
「何分野営ですので、ご不便だと思いますが、なにかありましたら私でも趙雲殿にでもお申し付けください」
「趙雲殿、神子殿は今はお眠りになるのが肝要。さあ参りましょう」
「お傷ももうじき完治すると医師が申しておりました。頑張ってくだされ…神子殿?どうされました」
「お薬湯が苦いんです」
「本当だ、苦いですな」
「そうだ、沐浴しても良いそうですので、用意いたしました。いかがですか?」
「ぜひ!助かります」
「星彩を呼んで参ります」
「女性の方もいらっしゃるんですね」
「私は劉備様の弟、張飛の娘です。一緒に戦っております」
「気持ちいいです。ありがとうございます星彩さん。久しぶりのお風呂なんです」
「傷にはしみませんか?」
「はい」
「星彩とお呼びください」
「私のことは真矢と呼んでください。女の子のお友達ができてうれしい」
「いえそのような無礼は…」
「私じゃ、お友達になれない?」
「いえ…真矢…これから友達、ですね」
「この服は?」
「劉備様からの贈り物です。もうじきこちらに仲間とお戻りになられるそうです」
「いいんでしょうか、こんなよくしていただいて」
「殿は仁のお方。神子殿も安心して殿のご好意をお受け取りください。殿も喜ばれます」
「趙雲殿は劉備様が大好きなんですね」
「はい!我が槍を捧げたお方です」
「趙雲殿の槍、みてみたいな」
「神子殿さえよろしければ、明日、練兵がありますので、ご覧になっていただけますか?」
「はい!お願いします!」
「おはようございます趙雲殿」
「神子殿!みな神子殿がいらっしゃるときいて張り切っておりますよ」
「神子殿はこちらにおかけください」
「姜維殿、ありがとうございます」
「あちらの方、凄くお強いですね!」
「馬超殿ですね。戦場ではもっと壮観ですよ。ああ、こちらにいらっしゃるようですね」
「これはこれは、暁の神子殿ですな。俺は馬孟起。最近は趙雲殿も姜維殿もあなたの話ばかりで、お会いしてみたかったのです」
「馬超殿!」
「はは、本当のことだろう」
「神子殿の前で恥ずかしい」
「これほどの美姫なら夢中になるのも仕方ない。お二人とも、いいところを見せたらどうだ?」
「では、姜維殿お手会わせを」
「凄い迫力!」
「お二人とも優秀な将軍です。これほど心強いものはない」
「暁の神子殿、失礼します。私は劉備玄徳と申します」
「劉備殿!ご好意ありがとうございます。だいぶ体も良くなりました」
「傷が残らぬと良いのですが」
「趙雲殿や皆さんにもよくしていただいて、ゆっくり休ませていただきました」
「もうじきこの陣も下ヒへ向けて出発いたします。神子殿のご陣営にも合流できるようご協力させていただきます」
「ありがとうございます。こんな体ですが、なにかお役に立てませんか?していただくばかりで、わたしもなにかお返しがしたいんです」
「まずはお身体をお癒しください。我が軍が神子殿をお迎えできたことだけで名誉なのです。なにも望むものはありません」
「ですが…」
「でしたら、武将たちと親しくしてやってくださらぬか。士気も上がるでしょう」
「はいっ」
「将軍!意識を取り戻しましたぞ」
「暁の神子殿、わかりますか?」
「は、はい、ここは…」
「劉備様の陣でございます。神子殿が倒れているのを私がお連れしました」
「そうだった…私、呂布に追われて、少しでも引き離さないとって・・・」
「虎牢関は落ちました。これより連合軍は下ヒに攻め入るようです」
「助けていただきありがとうございます」
「私は趙雲と申します。神子殿はお身体のご回復を一番にお考えください。劉備様よりお世話と護衛を任されました」
「趙雲殿、ありがとうございます…うっ」
「傷が開きます!どうかご安静になさってください」
「これでは馬にも乗れない…でも、帰らないと、みんな心配してると思います」
「曹操軍も下ヒへ向かっています。…そのうちお仲間とも再会できましょう」
「わかりました・・・お世話になります。あの、安心したら眠くなってきました」
「私は外に控えております。いつでもお声掛けください」
「神子殿、夕餉をお持ちしました」
「いい匂い…私、お腹すいてたみたいです」
「そのままで。お口もとまでお世話させてください」
「恥ずかしい…将軍にこんなことさせられません」
「私がやりたいのです。神子殿のお世話をさせてください」
「初めて神子殿を戦場でお見かけしたとき、女性ながら美しい剣技と、その神々しさに見とれて落馬しそうになりました」
「まさか」
「戦女神の美しさは、我が軍でも語り草です」
「そんなに褒めてもらって…実物はこれですからお恥ずかしい限りです」
「そんな!神子殿はお美しいです!どんな女性よりお美しい!」
「趙雲殿、外まで声が筒抜けですよ」
「姜維殿!」
「初めまして神子殿、姜維伯約と申します。お薬湯をお持ちしました」
「ありがとうございます。姜維殿」
「何分野営ですので、ご不便だと思いますが、なにかありましたら私でも趙雲殿にでもお申し付けください」
「趙雲殿、神子殿は今はお眠りになるのが肝要。さあ参りましょう」
「お傷ももうじき完治すると医師が申しておりました。頑張ってくだされ…神子殿?どうされました」
「お薬湯が苦いんです」
「本当だ、苦いですな」
「そうだ、沐浴しても良いそうですので、用意いたしました。いかがですか?」
「ぜひ!助かります」
「星彩を呼んで参ります」
「女性の方もいらっしゃるんですね」
「私は劉備様の弟、張飛の娘です。一緒に戦っております」
「気持ちいいです。ありがとうございます星彩さん。久しぶりのお風呂なんです」
「傷にはしみませんか?」
「はい」
「星彩とお呼びください」
「私のことは真矢と呼んでください。女の子のお友達ができてうれしい」
「いえそのような無礼は…」
「私じゃ、お友達になれない?」
「いえ…真矢…これから友達、ですね」
「この服は?」
「劉備様からの贈り物です。もうじきこちらに仲間とお戻りになられるそうです」
「いいんでしょうか、こんなよくしていただいて」
「殿は仁のお方。神子殿も安心して殿のご好意をお受け取りください。殿も喜ばれます」
「趙雲殿は劉備様が大好きなんですね」
「はい!我が槍を捧げたお方です」
「趙雲殿の槍、みてみたいな」
「神子殿さえよろしければ、明日、練兵がありますので、ご覧になっていただけますか?」
「はい!お願いします!」
「おはようございます趙雲殿」
「神子殿!みな神子殿がいらっしゃるときいて張り切っておりますよ」
「神子殿はこちらにおかけください」
「姜維殿、ありがとうございます」
「あちらの方、凄くお強いですね!」
「馬超殿ですね。戦場ではもっと壮観ですよ。ああ、こちらにいらっしゃるようですね」
「これはこれは、暁の神子殿ですな。俺は馬孟起。最近は趙雲殿も姜維殿もあなたの話ばかりで、お会いしてみたかったのです」
「馬超殿!」
「はは、本当のことだろう」
「神子殿の前で恥ずかしい」
「これほどの美姫なら夢中になるのも仕方ない。お二人とも、いいところを見せたらどうだ?」
「では、姜維殿お手会わせを」
「凄い迫力!」
「お二人とも優秀な将軍です。これほど心強いものはない」
「暁の神子殿、失礼します。私は劉備玄徳と申します」
「劉備殿!ご好意ありがとうございます。だいぶ体も良くなりました」
「傷が残らぬと良いのですが」
「趙雲殿や皆さんにもよくしていただいて、ゆっくり休ませていただきました」
「もうじきこの陣も下ヒへ向けて出発いたします。神子殿のご陣営にも合流できるようご協力させていただきます」
「ありがとうございます。こんな体ですが、なにかお役に立てませんか?していただくばかりで、わたしもなにかお返しがしたいんです」
「まずはお身体をお癒しください。我が軍が神子殿をお迎えできたことだけで名誉なのです。なにも望むものはありません」
「ですが…」
「でしたら、武将たちと親しくしてやってくださらぬか。士気も上がるでしょう」
「はいっ」
PR
無双パロ7
私は軍師として司馬懿の補佐に任じられた。司馬懿の下なら最低限目が届くし、私の勉強にもなるだろうということだった。司馬懿は子桓の先生だったらしく、こちらのことが全くわからない私にも厳しく指導してくれた。今思い出しても殺意がわくが、おかげで軍師としても赤っ恥をかかない程度にはこの時代のことがわかってきた。
「あとは、その口の効き方だけだな。私に恥をかかせるなよ」
「この部屋でくらいいいじゃん。リラックスさせてよ」
「日頃の行いが染み出すのだ。バカめが」
「神子殿、戦の準備はいかがですか?」
「順調に整っておりますわ。司馬懿様は人使いが荒くて、大変です」
「ははは、喧嘩でもなさいましたか」
「いいえ喧嘩なんて」
「曹丕様の奥方にそのような失礼はなさらないか」
「ええ、今から子桓様に呼ばれておりますので、失礼いたします」
「待って」
「え?」
「私も曹丕様のところに向かう途中なのですが、書物を取りにいかねばならぬのです。量も多くて、もし良かったら手伝っていただけませんか」
「ええ、かまいませんよ」
「女性の手を煩わせて申し訳ありません」
「いえ、これくらい、日頃司馬懿様に持たされるものと比べたら軽いものです」
「神子殿に重い荷物を?」
「あの人は全く性格が悪くて困ります」
「神子殿、いえ真矢姫、普通主君の奥方に荷物を持たせたりはしませんよ」
「それは、私が弟子だから容赦ないのです」
「あなたは以前、曹丕様とはそういう関係ではないと仰いましたね。実際はどのようなご関係なんですか」
「わたしは、子桓の妻で・・・」
「違う」
「なぜそう言い切れるのです」
「あなたからは人妻の匂いがしないのですよ。まだ蕾だ」
「なっ・・・」
郭嘉は真矢の唇をその唇で縫い止めた。動けない真矢の顔は混乱の色に変わっていく。郭嘉は涼しい顔をして口付けたまま笑んだ。
「こんなに赤くなって、真矢姫は可愛らしい顔をする。私はあなたが何者でも構いません。気が変わったらいつでも私のもとへいらっしゃい」
「私は子桓の奥さんなんだから!」
「あなたは、男を狂わせる香りがするんだよ」
「子桓・・・あのね」
「どうした。司馬懿のしごきに音をあげたか?」
真矢は曹丕に抱きついた。筆が墨汁の染みをつくる。
「真矢?」
「私、さっき、キスされた。郭嘉に、いきなり。私は子桓の奥さんじゃないって」
「なに」
「怖かったよ。嫌だっておもったの。子桓じゃなきゃやだ、私、やだ」
「何故ばれた」
「人妻の匂いがしないって言ってた。匂いがするって、その、男を、狂わせる香りが」
「目ざとい奴だな」
「子桓?」
「真矢、お前に話していなかったことがある。屋敷で話そう」
体調不良と銘打って、曹丕は真矢を屋敷に連れ帰った。真矢は明らかに狼狽していて、曹丕は馬車の中でずっと彼女の手を握りしめていた。
「落ち着いたか?」
「うん。ごめんね、取り乱しちゃって」
「よい。私こそ、守るといっておいてお前を守れなかった。すまない」
「子桓は悪くないよ・・・郭嘉が・・・」
「真矢、暁の女神は戦の神ということは知っているな」
「うん」
「もう一つ、異名があるのだ」
「異名?」
「お前が気にするとおもって黙っていたが、裏目にでた」
「暁の女神は愛と豊饒の女神。見るもの全てを虜にし、その体からはえもいわれぬ香りを放つと言われている」
「どういうこと?」
「・・・お前が望むと望まないと、お前の香りは男たちを惑わせる。女神を手に入れた男は天下をも手中におさめるだろうともな」
「そんな、まさか」
「やはり出仕させたのは間違いだった。勘のいい奴め」
「仕事はいくよ。子桓の役に立ちたい」
「真矢・・・」
「ねぇ、キスして?子桓の唇でキレイにして」
「私も、抑えが効くかわからんぞ」
「それでもいい」
「・・・バカが」
曹丕は真矢を引き寄せ、力強い腕を腰に回した。男性にこんな風に抱き締められたのは初めてだったが、強張っていた体から緊張が解けていくのを感じた。好きになるってこういうことなのかなとまぶたを閉じると、頬に影が浮かぶ。
こう素直になられるのもくすぐったいと曹丕は思ったが、安心しきって身をまかせる真矢をできるだけ優しく抱きしめると、口付けた。初めは浅く、徐々に深くなる口付けに、呼吸が荒くなる。真矢の反応を楽しみながら、曹丕は郭嘉に嫉妬している自分に気づいた。
何故自分が軍師風情に嫉妬せねばならないのか。曹丕の身分ならばどんな美女もおもいのままだ。父親に似て曹丕も女性をよく好んだが、これまで屋敷に連れ帰るほどの女性はいなかった。
曹丕の母は、曹操の側室のひとりで、息子の目に不幸な女として映っていた。また、曹丕を跡継ぎとすることに奔走し、多くの者を陰ながら葬っていた。
曹丕がこの年まで独り身でいたのは、母のような女性をつくらないよう、一人の妃しか娶らない決意の現れだった。最上の女を探していた。身分や家柄ではなく、乱世を自分と共に生き抜ける女を。
「お前は誰にも渡さぬ。もちろん、郭嘉にもな」
「子桓…」
曹丕はそっと真矢を寝台に横たえた。今まで抱いたどんな女とも違う。剣を使うものの体だった。
「香りが増したな。どんな香よりかぐわしい」
「そんなっ」
真矢はカッと頬を染めた。体の奥深くでなにかが溢れる。新しい泉が目覚めるように、血液がめぐる。
曹丕の指先が素肌に触れる。案外豊かな胸をしていることに曹丕は嬉しい誤算だと思った。
「や、わたし、あの!」
「郭嘉には触られなかったか?」
「…うん」
「嫌か?」
「嫌…じゃない、好き、子桓」
潤んだ瞳に見つめられ、曹丕の心臓が脈打った。甘い香りがする。
「我慢するのも大変だな」
曹丕は真矢の全てを暴きたい衝動にかられた。一時彼女を強く抱きしめ、もう一度口付けた。
「私はお前を気に入っている。大切にしたいと思っている」
「お前を傷つけず、返すのが私のお前を愛する気持ちだ」
いずれ真矢は自分の世界に帰るだろう。そのとき自分が障害にならはことはあってはならない。
「うん、ありがとう愛してくれて」
テコ入れ
恋愛にならない
ハレンチ 流浪 逆はー 曹丕が王子さま
天赤河
はなになれ
ほか、ご都合主義
メモ程度の仕上がりでOK
「あとは、その口の効き方だけだな。私に恥をかかせるなよ」
「この部屋でくらいいいじゃん。リラックスさせてよ」
「日頃の行いが染み出すのだ。バカめが」
「神子殿、戦の準備はいかがですか?」
「順調に整っておりますわ。司馬懿様は人使いが荒くて、大変です」
「ははは、喧嘩でもなさいましたか」
「いいえ喧嘩なんて」
「曹丕様の奥方にそのような失礼はなさらないか」
「ええ、今から子桓様に呼ばれておりますので、失礼いたします」
「待って」
「え?」
「私も曹丕様のところに向かう途中なのですが、書物を取りにいかねばならぬのです。量も多くて、もし良かったら手伝っていただけませんか」
「ええ、かまいませんよ」
「女性の手を煩わせて申し訳ありません」
「いえ、これくらい、日頃司馬懿様に持たされるものと比べたら軽いものです」
「神子殿に重い荷物を?」
「あの人は全く性格が悪くて困ります」
「神子殿、いえ真矢姫、普通主君の奥方に荷物を持たせたりはしませんよ」
「それは、私が弟子だから容赦ないのです」
「あなたは以前、曹丕様とはそういう関係ではないと仰いましたね。実際はどのようなご関係なんですか」
「わたしは、子桓の妻で・・・」
「違う」
「なぜそう言い切れるのです」
「あなたからは人妻の匂いがしないのですよ。まだ蕾だ」
「なっ・・・」
郭嘉は真矢の唇をその唇で縫い止めた。動けない真矢の顔は混乱の色に変わっていく。郭嘉は涼しい顔をして口付けたまま笑んだ。
「こんなに赤くなって、真矢姫は可愛らしい顔をする。私はあなたが何者でも構いません。気が変わったらいつでも私のもとへいらっしゃい」
「私は子桓の奥さんなんだから!」
「あなたは、男を狂わせる香りがするんだよ」
「子桓・・・あのね」
「どうした。司馬懿のしごきに音をあげたか?」
真矢は曹丕に抱きついた。筆が墨汁の染みをつくる。
「真矢?」
「私、さっき、キスされた。郭嘉に、いきなり。私は子桓の奥さんじゃないって」
「なに」
「怖かったよ。嫌だっておもったの。子桓じゃなきゃやだ、私、やだ」
「何故ばれた」
「人妻の匂いがしないって言ってた。匂いがするって、その、男を、狂わせる香りが」
「目ざとい奴だな」
「子桓?」
「真矢、お前に話していなかったことがある。屋敷で話そう」
体調不良と銘打って、曹丕は真矢を屋敷に連れ帰った。真矢は明らかに狼狽していて、曹丕は馬車の中でずっと彼女の手を握りしめていた。
「落ち着いたか?」
「うん。ごめんね、取り乱しちゃって」
「よい。私こそ、守るといっておいてお前を守れなかった。すまない」
「子桓は悪くないよ・・・郭嘉が・・・」
「真矢、暁の女神は戦の神ということは知っているな」
「うん」
「もう一つ、異名があるのだ」
「異名?」
「お前が気にするとおもって黙っていたが、裏目にでた」
「暁の女神は愛と豊饒の女神。見るもの全てを虜にし、その体からはえもいわれぬ香りを放つと言われている」
「どういうこと?」
「・・・お前が望むと望まないと、お前の香りは男たちを惑わせる。女神を手に入れた男は天下をも手中におさめるだろうともな」
「そんな、まさか」
「やはり出仕させたのは間違いだった。勘のいい奴め」
「仕事はいくよ。子桓の役に立ちたい」
「真矢・・・」
「ねぇ、キスして?子桓の唇でキレイにして」
「私も、抑えが効くかわからんぞ」
「それでもいい」
「・・・バカが」
曹丕は真矢を引き寄せ、力強い腕を腰に回した。男性にこんな風に抱き締められたのは初めてだったが、強張っていた体から緊張が解けていくのを感じた。好きになるってこういうことなのかなとまぶたを閉じると、頬に影が浮かぶ。
こう素直になられるのもくすぐったいと曹丕は思ったが、安心しきって身をまかせる真矢をできるだけ優しく抱きしめると、口付けた。初めは浅く、徐々に深くなる口付けに、呼吸が荒くなる。真矢の反応を楽しみながら、曹丕は郭嘉に嫉妬している自分に気づいた。
何故自分が軍師風情に嫉妬せねばならないのか。曹丕の身分ならばどんな美女もおもいのままだ。父親に似て曹丕も女性をよく好んだが、これまで屋敷に連れ帰るほどの女性はいなかった。
曹丕の母は、曹操の側室のひとりで、息子の目に不幸な女として映っていた。また、曹丕を跡継ぎとすることに奔走し、多くの者を陰ながら葬っていた。
曹丕がこの年まで独り身でいたのは、母のような女性をつくらないよう、一人の妃しか娶らない決意の現れだった。最上の女を探していた。身分や家柄ではなく、乱世を自分と共に生き抜ける女を。
「お前は誰にも渡さぬ。もちろん、郭嘉にもな」
「子桓…」
曹丕はそっと真矢を寝台に横たえた。今まで抱いたどんな女とも違う。剣を使うものの体だった。
「香りが増したな。どんな香よりかぐわしい」
「そんなっ」
真矢はカッと頬を染めた。体の奥深くでなにかが溢れる。新しい泉が目覚めるように、血液がめぐる。
曹丕の指先が素肌に触れる。案外豊かな胸をしていることに曹丕は嬉しい誤算だと思った。
「や、わたし、あの!」
「郭嘉には触られなかったか?」
「…うん」
「嫌か?」
「嫌…じゃない、好き、子桓」
潤んだ瞳に見つめられ、曹丕の心臓が脈打った。甘い香りがする。
「我慢するのも大変だな」
曹丕は真矢の全てを暴きたい衝動にかられた。一時彼女を強く抱きしめ、もう一度口付けた。
「私はお前を気に入っている。大切にしたいと思っている」
「お前を傷つけず、返すのが私のお前を愛する気持ちだ」
いずれ真矢は自分の世界に帰るだろう。そのとき自分が障害にならはことはあってはならない。
「うん、ありがとう愛してくれて」
テコ入れ
恋愛にならない
ハレンチ 流浪 逆はー 曹丕が王子さま
天赤河
はなになれ
ほか、ご都合主義
メモ程度の仕上がりでOK
無双パロ6
「おやおや、神子殿。おはようございます」
「郭嘉さま、おはようございます」
「昨夜は曹丕様がお泊まりになられたのですか?お噂どおりのご寵愛ですね」
「噂?」
「ええ、ひとときも離れたくない姫をわざわざ戦場へお連れするために、曹丕様は暁の女神などと姫を称している、と」
「わたしたちそんな関係じゃ・・・」
「しかし、私はあなたが唯人とは思えない。少なくとも可愛いだけの姫君ではないとお見受けします」
「なにがいいたいんです」
「そう怖い顔をなさらないでください。私はただ、あなたともっとお近づきになりたいだけです。可愛らしい戦神子に魅了された哀れな男と思ってください」
「司馬懿が、あなたには気をつけろといっていたのはそういう意味だったんですね」
「あなたの話題で持ち切りですよ、神子殿」
「張コウ殿」
「あなたの目覚ましい活躍!みなあなたの美しさの虜となっております」
「わたし、みなさんの役に立てたんでしょうか」
「それはもう!」
「今朝は郭嘉さまにからかわれてしまいました」
「郭嘉殿が?」
「ええ、子桓がわたしを寵愛してるとか、自分もわたしに興味があるとか」
「本当のことではございませんか!恥ずかしがらないでよろしいのですよ。愛とは美しいもの」
「だって、本当にわたしと子桓はなにもないんです。昨日だってなんでわざわざうちで寝ていったのか本当に意味わからない」
「・・・それは、神子殿をお守りしたいお気持ちでしょう。戦場では女性に飢えた獣たちが隙あらばと狙っておりますから。事実、情けない話ですが、女官や女兵士が自軍の男から乱暴を受けることも多いのです」
「そう、なんだ」
「曹丕様は神子殿を大切にされていらっしゃるのですね」
「子桓、毎日くるんだね」
「寒くてな」
「嘘。張コウ殿にきいたよ。私のこと守ってくれてたんだね。ありがと・・・変態とかいってごめん」
「あいつめ・・・」
「確かに寒いし、布団にいれてあげる。おしゃべりしながら寝ようよ。パジャマパーティーみたいだね」
「パジャマパーティー?」
「そうそう。寝間着で、朝までベッドの中でおしゃべりするの。好きな子の話とか、将来の話とか」
「男もか?」
「パジャマパーティーは男子禁制かな」
「ならよい」
「気になる?」
「まあな。しかし、ここではお前はわたしのものだ。わたしのものに手を出す者は許さない。お前が龍に出会ってお前の世界に帰るまで、お前は俺が守る」
「旦那様と真矢様は同じ部屋でお過ごしになるものとお聞きして、お部屋を整えておりましたのに!残念ですわ」
「ごめんってば。ほら、わたしまだ結婚もしてないし、順番を守りたいのよね」
「まぁ、淑女の見本ですわね。旦那様には早く祝言をあげていただきませんと」
「ははは、子桓もこれから忙しいし、結婚なんて暇ないんじゃないかな」
「だからこそ、早くお世継ぎが必要なのですわ」
「心配はいらん。私もそのことについては考えている。お前達も真矢に余計なことを吹き込むな。こいつはすぐ暴走するからな」
「失礼いたしました」
「司馬懿が来ている。真矢も来い」
「待たせたな」
「いえ、遅くに申し訳ございません」
「わたしに関係ある話なの?」
「ああ、率直にいうと、殿がお前の仕官を望んでおられる」
「仕官?私、女だよ?女官ってこと?」
「いや、軍師として曹魏に仕えろということだ。曹丕様の妃ならばその才をもって仕えよとな」
「軍師?無理だよ、兵法なんかわからないし、大体子桓の奥さんじゃないし」
「まだ抱いていなかったのですか」
「・・・私は真矢を国へ返してやりたいと思っているのだ」
「ほう、女性にお優しくなられたようですな」
「嫌みか」
「私としても、お前が阿呆なことがばれると今までの苦労が水の泡なので避けたいのだが、殿は諦めるつもりはない様子」
「曹操様か・・・子桓のお父さんだもんね」
「私は父より人間ができている!」
「だからなんとなく予想つくってこと」
「暁の女神をそばに置いておきたいのだろう。ときに玉璽より人心を掴む」
「ちょっと、大げさにしないでよ。私なにもしてない」
「民の心とはそういうものだ。残虐な肥え太った肉の塊より、うら若き戦神子に民は希望を見いだす」
「なんのはなし?」
「今、都では董卓という奸臣が帝を拐かし残虐の限りをつくしておる。その討伐軍が近く組織されるだろう」
「なるほど。また神子を演じて、大義名分の一部になれってことね。私はどうせ龍を探さなきゃいけないんだから、暇なんだから協力しろよっていいたいのね」
「そうだ。なかなか頭が働くではないか」
「私も父には貸しを作っておきたいが、お前を危険に晒すことになるやもしれん」
「?だってお父さんの軍師でしょ?」
「英雄色を好むというだろう」
「あ、そういうこと・・・」
「私と曹丕様の配下にはしていただけるが、権謀術数渦巻く場所だ。」
「仕方ないよ。上から言われたら、断れないんでしょう。お世話になってるし、私やるよ。剣の腕も上がってきたかなと思うし。でも、できるだけ私のこと守ってよね」
「私の妻だというんだぞ」
「わかってるよ。曹丕様の奥さんに手を出す馬鹿は限られるっていうんでしょ」
「そうだ。わかってるではないか」
「なによー」
振り返った瞬間、真矢は曹丕に抱きすくめられた。いきなりの出来事に反応できていない彼女の顎を捕らえると、曹丕は唇を重ねた。
「な、にするの」
「口付けだが」
「私、あんたの恋人でもなんでもない」
「妻と名乗れと言ったばっかりだ」
「あ」
「お前のその勝ち気なところは好みだが、少々深慮が足りぬな」
「でも、キスするなんてひどい」
「キス?キスというのか。もしかして初めてか?」
「当たり前じゃない」
「その唇、私以外に許すなよ」
まさかファーストキスを1800年は年上の男としてしまうなんて思ってもみなかった。何歳差なんだろう、とぼんやり考えた。
「郭嘉さま、おはようございます」
「昨夜は曹丕様がお泊まりになられたのですか?お噂どおりのご寵愛ですね」
「噂?」
「ええ、ひとときも離れたくない姫をわざわざ戦場へお連れするために、曹丕様は暁の女神などと姫を称している、と」
「わたしたちそんな関係じゃ・・・」
「しかし、私はあなたが唯人とは思えない。少なくとも可愛いだけの姫君ではないとお見受けします」
「なにがいいたいんです」
「そう怖い顔をなさらないでください。私はただ、あなたともっとお近づきになりたいだけです。可愛らしい戦神子に魅了された哀れな男と思ってください」
「司馬懿が、あなたには気をつけろといっていたのはそういう意味だったんですね」
「あなたの話題で持ち切りですよ、神子殿」
「張コウ殿」
「あなたの目覚ましい活躍!みなあなたの美しさの虜となっております」
「わたし、みなさんの役に立てたんでしょうか」
「それはもう!」
「今朝は郭嘉さまにからかわれてしまいました」
「郭嘉殿が?」
「ええ、子桓がわたしを寵愛してるとか、自分もわたしに興味があるとか」
「本当のことではございませんか!恥ずかしがらないでよろしいのですよ。愛とは美しいもの」
「だって、本当にわたしと子桓はなにもないんです。昨日だってなんでわざわざうちで寝ていったのか本当に意味わからない」
「・・・それは、神子殿をお守りしたいお気持ちでしょう。戦場では女性に飢えた獣たちが隙あらばと狙っておりますから。事実、情けない話ですが、女官や女兵士が自軍の男から乱暴を受けることも多いのです」
「そう、なんだ」
「曹丕様は神子殿を大切にされていらっしゃるのですね」
「子桓、毎日くるんだね」
「寒くてな」
「嘘。張コウ殿にきいたよ。私のこと守ってくれてたんだね。ありがと・・・変態とかいってごめん」
「あいつめ・・・」
「確かに寒いし、布団にいれてあげる。おしゃべりしながら寝ようよ。パジャマパーティーみたいだね」
「パジャマパーティー?」
「そうそう。寝間着で、朝までベッドの中でおしゃべりするの。好きな子の話とか、将来の話とか」
「男もか?」
「パジャマパーティーは男子禁制かな」
「ならよい」
「気になる?」
「まあな。しかし、ここではお前はわたしのものだ。わたしのものに手を出す者は許さない。お前が龍に出会ってお前の世界に帰るまで、お前は俺が守る」
「旦那様と真矢様は同じ部屋でお過ごしになるものとお聞きして、お部屋を整えておりましたのに!残念ですわ」
「ごめんってば。ほら、わたしまだ結婚もしてないし、順番を守りたいのよね」
「まぁ、淑女の見本ですわね。旦那様には早く祝言をあげていただきませんと」
「ははは、子桓もこれから忙しいし、結婚なんて暇ないんじゃないかな」
「だからこそ、早くお世継ぎが必要なのですわ」
「心配はいらん。私もそのことについては考えている。お前達も真矢に余計なことを吹き込むな。こいつはすぐ暴走するからな」
「失礼いたしました」
「司馬懿が来ている。真矢も来い」
「待たせたな」
「いえ、遅くに申し訳ございません」
「わたしに関係ある話なの?」
「ああ、率直にいうと、殿がお前の仕官を望んでおられる」
「仕官?私、女だよ?女官ってこと?」
「いや、軍師として曹魏に仕えろということだ。曹丕様の妃ならばその才をもって仕えよとな」
「軍師?無理だよ、兵法なんかわからないし、大体子桓の奥さんじゃないし」
「まだ抱いていなかったのですか」
「・・・私は真矢を国へ返してやりたいと思っているのだ」
「ほう、女性にお優しくなられたようですな」
「嫌みか」
「私としても、お前が阿呆なことがばれると今までの苦労が水の泡なので避けたいのだが、殿は諦めるつもりはない様子」
「曹操様か・・・子桓のお父さんだもんね」
「私は父より人間ができている!」
「だからなんとなく予想つくってこと」
「暁の女神をそばに置いておきたいのだろう。ときに玉璽より人心を掴む」
「ちょっと、大げさにしないでよ。私なにもしてない」
「民の心とはそういうものだ。残虐な肥え太った肉の塊より、うら若き戦神子に民は希望を見いだす」
「なんのはなし?」
「今、都では董卓という奸臣が帝を拐かし残虐の限りをつくしておる。その討伐軍が近く組織されるだろう」
「なるほど。また神子を演じて、大義名分の一部になれってことね。私はどうせ龍を探さなきゃいけないんだから、暇なんだから協力しろよっていいたいのね」
「そうだ。なかなか頭が働くではないか」
「私も父には貸しを作っておきたいが、お前を危険に晒すことになるやもしれん」
「?だってお父さんの軍師でしょ?」
「英雄色を好むというだろう」
「あ、そういうこと・・・」
「私と曹丕様の配下にはしていただけるが、権謀術数渦巻く場所だ。」
「仕方ないよ。上から言われたら、断れないんでしょう。お世話になってるし、私やるよ。剣の腕も上がってきたかなと思うし。でも、できるだけ私のこと守ってよね」
「私の妻だというんだぞ」
「わかってるよ。曹丕様の奥さんに手を出す馬鹿は限られるっていうんでしょ」
「そうだ。わかってるではないか」
「なによー」
振り返った瞬間、真矢は曹丕に抱きすくめられた。いきなりの出来事に反応できていない彼女の顎を捕らえると、曹丕は唇を重ねた。
「な、にするの」
「口付けだが」
「私、あんたの恋人でもなんでもない」
「妻と名乗れと言ったばっかりだ」
「あ」
「お前のその勝ち気なところは好みだが、少々深慮が足りぬな」
「でも、キスするなんてひどい」
「キス?キスというのか。もしかして初めてか?」
「当たり前じゃない」
「その唇、私以外に許すなよ」
まさかファーストキスを1800年は年上の男としてしまうなんて思ってもみなかった。何歳差なんだろう、とぼんやり考えた。
無双パロ5
「来たか、暁の女神よ」
「あんたが張角?私を日本に返して!」
「お主は神に選ばれたのだ!光栄であろう!儂のために、黄天の世のために、その力を我にあずけよ」
「同じ術者なら、日本に返せるって聞いた!私は家に帰りたいの!」
「真矢、張角はここで討ち取ってしまわねばならん」
「わかってる!ちょっと司馬懿はだまっててよ」
「日本に返して」
「儂もここまでか・・・暁の女神さえ手に入っていればこんなことには」
「暁の女神ってなんなのよ!私はただの高校生で、女神なんかじゃない!」
「女神はその身を選んだ。現人神は人間なのだ。しかし人であって人ではない。事実、お主は我が策を見抜き、いまここにいる。暁の女神は戦の神。乱世を切り開き、天に平穏をもたらすだろう。ゆえに女神を手にすれば天下を手にしたも同義」
「意味わかんないよ」
「嫌でも分かる。もうお主は神を降ろした。儂の力では元の世界に返してやることはできん。人の身に、神の力は大きすぎたのだ」
「私、もう帰れないの?」
「神にも等しい術者を探すのだな。そんな人間がおるとは思えんが、龍を宿す術者ならば可能性もあろう」
「龍・・・」
「真矢、もう待てぬ」
「暁の女神よ!お主の世界はここだ!天命なのだ。お主の戦、みてみたかったぞ」
「どうした、暗い顔をして」
「そりゃあね、帰れると思ってたのにまだこんなところにいるんだもん。今ごろ、フカフカのベッドで寝てるはずだったのに」
「ベッド・・・?」
「寝台のこと」
「珍妙な言葉をつかう。やはり異世界の者なのだな」
「そうよ。でも帰れなかった」
「龍を探すのだろう。曹操様はこれより天下をとりに動かれるだろう。中華全土を探せば、そのような術者もおるやもしれぬ」
「司馬懿、慰めてくれてるの?下手くそだね」
「なっ、人が折角!」
「でもありがとう。あんたも優しいとこあるんだ」
「ふんっ、私はいつも優しいではないか」
「それお酒持ってきてくれたの?のもっか」
「ああ」
「私これからどうなるの?」
「とりあえずは今まで通り曹丕様の屋敷で暮らせ。きっとまた戦場にいかねばならん。それまでに色々解決しておくことだな」
「色々ってなによ」
「お前、人を斬るのは初めてだったろう。平和な国で育ったようだし、そういうのを引きずると次に死ぬのはお前だからな」
「ですよね・・・」
「司馬懿は人を斬ったときどうおもったの?」
「これで血から逃れられんと腹をくくった。人を殺めることは自分が死なぬために必要なことだ」
「逃げられない、か。うん、そうだね。わたしの国では人を殺すなんて考えられなくて、たまに殺人事件とかも起こるけど、犯人は重罪になるし、ここみたいに偉い人が誰かを起こって殺すってのもなかったの」
「戦はなかったのか」
「昔あったけど、私がうまれるずっーと前。今も、外国ではあってるけど、全然実感なかった」
「平和な国で育ったのだな」
「うん」
「戻れなくて残念だったな」
「乙女の寝室にあんたねぇ」
「私も多忙でな。こうでもしないとお前とゆっくり話もできん」
「いいよ、偉い人たちも大変だよね」
「落ち込んでると思って来たのだが、意外と元気そうだな」
「そうだね。なんか戦が終わってほっとしちゃったのかな。とりあえず少し落ち着こうと思って」
「そうか」
「龍を探さないとね。子桓は天下を目指すんでしょ?一緒にいけば、龍に出会えるかもしれない」
「そうか、私と共にくるか」
「どうしたの?」
「私はお前に人を斬らせた。私と共にくるということは、戦に巻き込まれるということだ。わかっているな?」
「わかってるよ。私は龍を探す。子桓は天下を目指す。それまでそばにいさせて」
「それは、真矢としてか?暁の女神としてか?」
「?私はわたしだよ」
「まあいい。疲れた。私もここで寝る」
「ちょっと!なに考えてんのよ変態!」
「寝台は一人には広かろう。半分わけろ」
「ちょっと!勝手に寝ないでよ!なんなのよあんた」
「ほら寝るぞ。こっちは俺の領地だから入ってくるな」
「あんたこそでてけ!!」
「あんたが張角?私を日本に返して!」
「お主は神に選ばれたのだ!光栄であろう!儂のために、黄天の世のために、その力を我にあずけよ」
「同じ術者なら、日本に返せるって聞いた!私は家に帰りたいの!」
「真矢、張角はここで討ち取ってしまわねばならん」
「わかってる!ちょっと司馬懿はだまっててよ」
「日本に返して」
「儂もここまでか・・・暁の女神さえ手に入っていればこんなことには」
「暁の女神ってなんなのよ!私はただの高校生で、女神なんかじゃない!」
「女神はその身を選んだ。現人神は人間なのだ。しかし人であって人ではない。事実、お主は我が策を見抜き、いまここにいる。暁の女神は戦の神。乱世を切り開き、天に平穏をもたらすだろう。ゆえに女神を手にすれば天下を手にしたも同義」
「意味わかんないよ」
「嫌でも分かる。もうお主は神を降ろした。儂の力では元の世界に返してやることはできん。人の身に、神の力は大きすぎたのだ」
「私、もう帰れないの?」
「神にも等しい術者を探すのだな。そんな人間がおるとは思えんが、龍を宿す術者ならば可能性もあろう」
「龍・・・」
「真矢、もう待てぬ」
「暁の女神よ!お主の世界はここだ!天命なのだ。お主の戦、みてみたかったぞ」
「どうした、暗い顔をして」
「そりゃあね、帰れると思ってたのにまだこんなところにいるんだもん。今ごろ、フカフカのベッドで寝てるはずだったのに」
「ベッド・・・?」
「寝台のこと」
「珍妙な言葉をつかう。やはり異世界の者なのだな」
「そうよ。でも帰れなかった」
「龍を探すのだろう。曹操様はこれより天下をとりに動かれるだろう。中華全土を探せば、そのような術者もおるやもしれぬ」
「司馬懿、慰めてくれてるの?下手くそだね」
「なっ、人が折角!」
「でもありがとう。あんたも優しいとこあるんだ」
「ふんっ、私はいつも優しいではないか」
「それお酒持ってきてくれたの?のもっか」
「ああ」
「私これからどうなるの?」
「とりあえずは今まで通り曹丕様の屋敷で暮らせ。きっとまた戦場にいかねばならん。それまでに色々解決しておくことだな」
「色々ってなによ」
「お前、人を斬るのは初めてだったろう。平和な国で育ったようだし、そういうのを引きずると次に死ぬのはお前だからな」
「ですよね・・・」
「司馬懿は人を斬ったときどうおもったの?」
「これで血から逃れられんと腹をくくった。人を殺めることは自分が死なぬために必要なことだ」
「逃げられない、か。うん、そうだね。わたしの国では人を殺すなんて考えられなくて、たまに殺人事件とかも起こるけど、犯人は重罪になるし、ここみたいに偉い人が誰かを起こって殺すってのもなかったの」
「戦はなかったのか」
「昔あったけど、私がうまれるずっーと前。今も、外国ではあってるけど、全然実感なかった」
「平和な国で育ったのだな」
「うん」
「戻れなくて残念だったな」
「乙女の寝室にあんたねぇ」
「私も多忙でな。こうでもしないとお前とゆっくり話もできん」
「いいよ、偉い人たちも大変だよね」
「落ち込んでると思って来たのだが、意外と元気そうだな」
「そうだね。なんか戦が終わってほっとしちゃったのかな。とりあえず少し落ち着こうと思って」
「そうか」
「龍を探さないとね。子桓は天下を目指すんでしょ?一緒にいけば、龍に出会えるかもしれない」
「そうか、私と共にくるか」
「どうしたの?」
「私はお前に人を斬らせた。私と共にくるということは、戦に巻き込まれるということだ。わかっているな?」
「わかってるよ。私は龍を探す。子桓は天下を目指す。それまでそばにいさせて」
「それは、真矢としてか?暁の女神としてか?」
「?私はわたしだよ」
「まあいい。疲れた。私もここで寝る」
「ちょっと!なに考えてんのよ変態!」
「寝台は一人には広かろう。半分わけろ」
「ちょっと!勝手に寝ないでよ!なんなのよあんた」
「ほら寝るぞ。こっちは俺の領地だから入ってくるな」
「あんたこそでてけ!!」
無双パロ4
「子桓・・・さま、とっても落ち着かないんですが・・・」
「神子ご安心なされよ。すぐ戦も治まりましょう」
「ちょっと子桓、なによこれ」
「少しは見せびらかさねば女神もなにもあるまい。堂々としていろ」
「みんな見てるんたけど!神子っていうのもやめてよ!」
「お前が美しいからだ。自信をもて。司馬懿もなにかいってやれ」
「ええ、馬子にも衣装とはいいますが、よく似合っているぞ。せいぜい衣装に見合った振る舞いをするんだな。曹丕様に恥をかかせるなよ」
「はいはい」
「曹丕よ、その姫が噂の暁の女神か?」
「ええ、真矢姫です。必ずや我らを覇道に導いてくれる光となりましょう」
「ほう、未来をみるそうだな」
「この戦を機に、父上の覇道が始まると申している。暁は夜明けの女神、我らが曹家の夜明けとなりましょう」
「そうか。楽しみにしていよう。して真矢姫、そなたの活躍がみてみたいものだな。暁の女神は戦の女神。その腰の剣の腕、存分にふるってくれ」
「曹操・・・子桓のお父さんか」
「父は極度の好色だ。極力近寄るな。ボロかでてもいかんしな」
「わたしの目的は張角に会うことだから。目的のためなら女神様のふりもがんばるよ」
「ほう、いい心がけだな」
「さっき後ろにいた人、ずっとこっちをみてた。もし疑われたりしたら、張角に会えなくなるかもしれない。帰るためだもん。しっかりしなきゃ。もう文句いったりしないから安心して」
「あれは郭嘉だ。軍師をしている。優男だが、気のつく男だ。気を抜くなよ」
「ねえ司馬懿、ここ、なんだろう」
「なんだ?」
「なんかおかしいよ。わたしは兵法とかよくわかんないけど、もしわたしだったら、ここから挟み打ちする。曹丕がいまここに向かってるんだよね?」
「確かに。相手は雑魚の集まりとはいえ、この位置で挟撃されれば曹丕様といえどもただではすむまい」
「わたし、行ってくる!」
「待て!お前ひとりでなにができると思っているのだ!」
「なら騎馬隊かして!」
「おい!ちっ、騎馬部隊、神子殿の後を追え!」
「司馬懿、先ほど神子殿が駆けていくのがみえたけど」
「曹丕様に挟撃の恐れがあると出陣されたのだ」
「へぇ、挟撃を挟撃で返すのか。面白いことを思いついたね」
「本当に曹丕様が狙われておればの話だ」
「それを伝えにきたんだよ。伝令から、付近に伏兵の気配あり、とね」
「あの子、本当に暁の女神様なのかもね」
「神子殿!あちらに砂煙が!」
「このまま突っ込みます!」
「真矢!いったい何故このようなところにいる」
「挟み打ち、されると思って、助けにきたの」
「よくやった。このまま前の部隊も叩くぞ」
「真矢、どうした」
「今更、震えてきちゃって・・・人を殺しちゃった。斬っちゃった。感触がね、気持ち悪い」
「お前がきてくれねば、私は死んでいたかもしれん」
「でも、私、初めて人を!何人も!」
「お前の罪は私が背負おう。しかし、これが乱世なのだ」
「私、私・・・」
「迷っていては、明日死ぬのはお前だ。私や、司馬懿かもしれん。お前の目的はなんだ?日本とやらへ帰るのだろう。それまでお前は生き延びねばならん」
「うわああん」
「真矢」
「うん。明日はもう後悔しない。でもお願い。少しだけ」
「・・・お前は平和の世から来たのだったな・・・」
「神子殿、昨日の御活躍、さすがは暁の女神と殿も大変お喜びでしたよ」
「郭嘉さま」
「今日にでも敵本陣がひらくでしょう。神子殿もご出陣なされるのですか?」
「そのつもりです。あの、子桓様と司馬懿はいま席を外しておりますが、なにかご用でしょうか?」
「私は神子殿に会いにきたのです」
「わたしに?」
「不思議な方だ・・・現人神とかこうも神々しいものなのでしょうか。私は神子殿に興味があるんです。ただの娘かと思いきや、本当に暁の女神かもしれないと感じました」
「どう思うかはその方次第です」
「そう警戒しないでください。私は神子殿に魅了された哀れな男のひとりだと、お伝えしたかったのです。次は勝利の杯を交わしましょう」
「神子ご安心なされよ。すぐ戦も治まりましょう」
「ちょっと子桓、なによこれ」
「少しは見せびらかさねば女神もなにもあるまい。堂々としていろ」
「みんな見てるんたけど!神子っていうのもやめてよ!」
「お前が美しいからだ。自信をもて。司馬懿もなにかいってやれ」
「ええ、馬子にも衣装とはいいますが、よく似合っているぞ。せいぜい衣装に見合った振る舞いをするんだな。曹丕様に恥をかかせるなよ」
「はいはい」
「曹丕よ、その姫が噂の暁の女神か?」
「ええ、真矢姫です。必ずや我らを覇道に導いてくれる光となりましょう」
「ほう、未来をみるそうだな」
「この戦を機に、父上の覇道が始まると申している。暁は夜明けの女神、我らが曹家の夜明けとなりましょう」
「そうか。楽しみにしていよう。して真矢姫、そなたの活躍がみてみたいものだな。暁の女神は戦の女神。その腰の剣の腕、存分にふるってくれ」
「曹操・・・子桓のお父さんか」
「父は極度の好色だ。極力近寄るな。ボロかでてもいかんしな」
「わたしの目的は張角に会うことだから。目的のためなら女神様のふりもがんばるよ」
「ほう、いい心がけだな」
「さっき後ろにいた人、ずっとこっちをみてた。もし疑われたりしたら、張角に会えなくなるかもしれない。帰るためだもん。しっかりしなきゃ。もう文句いったりしないから安心して」
「あれは郭嘉だ。軍師をしている。優男だが、気のつく男だ。気を抜くなよ」
「ねえ司馬懿、ここ、なんだろう」
「なんだ?」
「なんかおかしいよ。わたしは兵法とかよくわかんないけど、もしわたしだったら、ここから挟み打ちする。曹丕がいまここに向かってるんだよね?」
「確かに。相手は雑魚の集まりとはいえ、この位置で挟撃されれば曹丕様といえどもただではすむまい」
「わたし、行ってくる!」
「待て!お前ひとりでなにができると思っているのだ!」
「なら騎馬隊かして!」
「おい!ちっ、騎馬部隊、神子殿の後を追え!」
「司馬懿、先ほど神子殿が駆けていくのがみえたけど」
「曹丕様に挟撃の恐れがあると出陣されたのだ」
「へぇ、挟撃を挟撃で返すのか。面白いことを思いついたね」
「本当に曹丕様が狙われておればの話だ」
「それを伝えにきたんだよ。伝令から、付近に伏兵の気配あり、とね」
「あの子、本当に暁の女神様なのかもね」
「神子殿!あちらに砂煙が!」
「このまま突っ込みます!」
「真矢!いったい何故このようなところにいる」
「挟み打ち、されると思って、助けにきたの」
「よくやった。このまま前の部隊も叩くぞ」
「真矢、どうした」
「今更、震えてきちゃって・・・人を殺しちゃった。斬っちゃった。感触がね、気持ち悪い」
「お前がきてくれねば、私は死んでいたかもしれん」
「でも、私、初めて人を!何人も!」
「お前の罪は私が背負おう。しかし、これが乱世なのだ」
「私、私・・・」
「迷っていては、明日死ぬのはお前だ。私や、司馬懿かもしれん。お前の目的はなんだ?日本とやらへ帰るのだろう。それまでお前は生き延びねばならん」
「うわああん」
「真矢」
「うん。明日はもう後悔しない。でもお願い。少しだけ」
「・・・お前は平和の世から来たのだったな・・・」
「神子殿、昨日の御活躍、さすがは暁の女神と殿も大変お喜びでしたよ」
「郭嘉さま」
「今日にでも敵本陣がひらくでしょう。神子殿もご出陣なされるのですか?」
「そのつもりです。あの、子桓様と司馬懿はいま席を外しておりますが、なにかご用でしょうか?」
「私は神子殿に会いにきたのです」
「わたしに?」
「不思議な方だ・・・現人神とかこうも神々しいものなのでしょうか。私は神子殿に興味があるんです。ただの娘かと思いきや、本当に暁の女神かもしれないと感じました」
「どう思うかはその方次第です」
「そう警戒しないでください。私は神子殿に魅了された哀れな男のひとりだと、お伝えしたかったのです。次は勝利の杯を交わしましょう」