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イオリ育成日記
イオリが学校へ通い始めた。幼稚園の面接へいったら、大学を紹介されて驚いた。頭がいい子だとは思っていたが、飛び級もいいところだ。イオリになにがしたいかを聞いたが、彼女は「ハルバートンさんの望むようにしたいです」といった。いまだに「お父さん」と呼んでもらえないことと、私の望むように生きることを私が彼女に望んでいると思われるのがつらかった。私はイオリに自由に生きてほしい。彼女が望むままに、ケーキ屋さんでも本屋さんでも、宇宙飛行士でもなんでもいいんだ。ただ、軍人にだけにはなってほしくないとふと思った。
「イオリは本が好きじゃないか。本を書く人とかには興味はないのかい?」
「ハルバートンさんは私が作家さんになったらうれしいですか?」
「そうだな、少し違うんだ。私はイオリがなりたい職業についたり、やりたいことをやってほしいんだよ。そうしてイオリが楽しく生きてくれることが私の望むことなんだよ」
「・・・私はなりたいもの、やりたいこと、よくわからないんです。おうちでは、全部決められてたんです。大きくなったら、士官学校へ行って、パイロットになるんです。そして戦場にいって、地球のために死ぬんです。だから、やりたいこととか、考える必要はないって」
「そんなこと、誰がいうんだい」
「お父様も、おじい様も、お母様も、メイドさんも、みんな。ハルバートンさんのほうが変な感じです」
「そうかぁ。色んな考え方があるんだよ。私はイオリが楽しい人生を送ってほしいと思うし、きっとマチルダもそうだ。ジョンもだ。ソウイチロウや君のお母さんは私たちとは違う考えをしている。イオリは選ぶことができるんだよ。そのための努力はしなきゃならんが、士官学校なんて行かんでいいし、パイロットにもならんでいい。死ななくていいんだ。君が死ぬことについてどういう考えを今もっているのか私にはわからないけどね、私はイオリが死んだら嫌だと思うし、とっても悲しくなるんだよ」
「・・・わたしも、ハルバートンさんに会えなくなるのは、悲しくなる。お母さんも、ジョンも、好き。わたしが死ぬのは反対ですか?」
「ああ反対だ。ソウイチロウをぶんなぐってやりたいくらい反対だ」
「あの、暴力はだめなんです」
「ははは、イオリの言うことなら守らないとな。」
その日はイオリを抱いて帰った。妻に頼まれたパンと、小さなイオリを抱いて、親しみのある町を歩く。ソウイチロウと家が遠くて助かった。顔を合わせたら本当に殴りかねないと思った。なぜ自分の娘にそこまで残酷なことを言えるのか。それも一族中だ。娘の死に方まで決めるなんて私には信じられないことだった。イオリをひきとって本当によかった。これからは私が彼女の幸せを応援できる。
「イオリは本が好きじゃないか。本を書く人とかには興味はないのかい?」
「ハルバートンさんは私が作家さんになったらうれしいですか?」
「そうだな、少し違うんだ。私はイオリがなりたい職業についたり、やりたいことをやってほしいんだよ。そうしてイオリが楽しく生きてくれることが私の望むことなんだよ」
「・・・私はなりたいもの、やりたいこと、よくわからないんです。おうちでは、全部決められてたんです。大きくなったら、士官学校へ行って、パイロットになるんです。そして戦場にいって、地球のために死ぬんです。だから、やりたいこととか、考える必要はないって」
「そんなこと、誰がいうんだい」
「お父様も、おじい様も、お母様も、メイドさんも、みんな。ハルバートンさんのほうが変な感じです」
「そうかぁ。色んな考え方があるんだよ。私はイオリが楽しい人生を送ってほしいと思うし、きっとマチルダもそうだ。ジョンもだ。ソウイチロウや君のお母さんは私たちとは違う考えをしている。イオリは選ぶことができるんだよ。そのための努力はしなきゃならんが、士官学校なんて行かんでいいし、パイロットにもならんでいい。死ななくていいんだ。君が死ぬことについてどういう考えを今もっているのか私にはわからないけどね、私はイオリが死んだら嫌だと思うし、とっても悲しくなるんだよ」
「・・・わたしも、ハルバートンさんに会えなくなるのは、悲しくなる。お母さんも、ジョンも、好き。わたしが死ぬのは反対ですか?」
「ああ反対だ。ソウイチロウをぶんなぐってやりたいくらい反対だ」
「あの、暴力はだめなんです」
「ははは、イオリの言うことなら守らないとな。」
その日はイオリを抱いて帰った。妻に頼まれたパンと、小さなイオリを抱いて、親しみのある町を歩く。ソウイチロウと家が遠くて助かった。顔を合わせたら本当に殴りかねないと思った。なぜ自分の娘にそこまで残酷なことを言えるのか。それも一族中だ。娘の死に方まで決めるなんて私には信じられないことだった。イオリをひきとって本当によかった。これからは私が彼女の幸せを応援できる。
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