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無双パロ 呉篇1
「すごい数の船…」
「真矢、お前は父と共に御座船にいろ。今回、こちらもただでは済まんだろう」
「子桓でもそんなこと言うんだね」
「なんだと?」
「自信バカだと思ってた」
「…喧嘩をうっているのか」
「ごめんごめん」
「とにかく、奴らがなにを企んでいるか分からぬ以上、お前が前線にでるのは許さん。危なくなったら父とともに退け」
「そんな!なにいってるのよ」
「嫌な予感がするのだ。頼むからたまには私の言うことを聞いてくれ」
「…分かった。そんなに言うなら…でも、あんたが危なくなったらたすけに行っちゃうから!まけるなよ!」
「ふっ…まったく気の強い女だ」
「流石は貴方の奥方ですな。お似合いです」
「大人しく守られておればよいものを…」
「さて、儀式は整いました。東南の風は吹きます」
「では、黄蓋殿は工作船にて待機を」
「東南の風…龍脈が動く…」
「諸葛亮殿?」
「暁の神子…真矢殿が元の世界に帰るときです。邪魔者には消えていただきましょう」
「真矢殿が…元の世界に帰る…?」
「成功するかは分かりません。無事には戻れないかもしれませんが、この世界から消えてもらうことはできます」
「そんな、丞相、それでは真矢殿は」
「曹魏の神子は我らの為になりません」
「風向きが変わった?!まさか、この時期に」
「まずい!火計です!早く連環を解くのだ!」
「東南の風だと…真矢は無事か!」
「まさか、諸葛亮の術だと」
「真矢!」
「子桓!助けて!吸い込まれる…!」
「真矢!手を離すな!」
「だめ、あなたまで吸い込まれる!」
「構わん!」
「子桓!」
好き、真矢の唇がそう言ったように見えた。渦に飲み込まれた真矢はそれきり姿を消してしまった。
「真矢!」
「いけません、我々の負けです。落ち延びましょう」
「あれは私の妃だ!」
「貴方が生きなければこれまでの犠牲も無駄になります!」
「っ…父は無事か」
「既に退路へ向かっておいでです。残った者も後を追っております」
「…行くぞ、必ず借りは返す」
「なにか分かったか?」
「いえ、流れ着いた形跡も、ご遺体も見つかりません。諸葛亮の術だとしたら、元の世界に帰されたのかもしれません」
「それはない」
「なぜそう言いきれるのです」
「真矢は私が妃にしたのだ。元の体ではない。あれが、もう帰れないと思うといっていた。仮にも神子だ、わかるのだろう」
「しかし…」
「捜索は続けよ。我々と出会った時のようにどこかへ飛ばされたかも知れぬ」
「間者に探らせましょう。しかし、砂漠で金を探すようなものです。あまり期待はなさりませんよう」
「巡り会うのだ。女神の導きが、きっとある」
「う…ん…」
「目が覚めましたか?暁の神子殿」
「あ…あなた、誰…ここは…」
「怪我をなさっています。まだ動いてはいけません」
「助けてくれた…の?」
「助けた…とは少し違うかもしれませんね。人道的見地から保護させていただきました」
「?」
「私は陸遜伯言。呉の将です」
「呉?どこ?日本じゃないんですか?」
「日本?」
「あれ…なんだっけ、私、そう、昔の中国にタイムスリップして、…暁の神子…私…戦って…あれ…わからない…なんで戦ってたんだっけ…」
「まさか、記憶が?ご自分の名前はわかりますか?」
「名前…名前、橘、真矢」
「ご自分がいままでなにをなさっていたかわかりますか?」
「剣を持ってた…戦ってました…誰と?思い出せない、陸遜さん、私、思い出せない!陸遜さんはわたしのこと知ってるんですよね?!教えてください!」
「落ち着いてください、からだに障ります。お茶をどうぞ…ゆっくり」
「貴女は暁の神子殿で、ずっと私と一緒に戦っていたんですよ」
「あなたと…一緒に?」
「ええ、海戦の途中で海に落ちて、運良く私の船にお助けすることができました。思い出しましたか?」
「…ごめんなさい、思い出せない」
「きっとすぐに思い出しますよ。それより今はまだゆっくり休まれてください。貴女の体が一番大切なんですから」
「…なんだか眠くなってきた…怖い…」
「私が手を握ってますから。安心して眠ってください」
「なに?神子殿が記憶喪失?」
「はい。とても演技には見えませんでした。まだ油断はできませんが、その可能性が高いと思います」
「また厄介な姫さんだな。記憶があればあったで厄介だが、ないならないでどーするんだ陸遜」
「とりあえず、以前から私と一緒に戦っていたことにしておきました。味方としてつかえるならこしたことはないでしょう」
「しかし、暁の神子が曹魏の妃だということは有名な話だぜ」
「曹魏を破った孫呉の戦利品としてでも、暁の女神の加護が孫呉にあり、とでもなんとでもいえるでしょう。曹魏の神子は偽者だったということにしてもいい」
「陸遜、お前腹んなか真っ黒だな」
「いや、それでいい陸遜。神子殿には我々に都合のいい記憶を植え付けるのだ。それでこちらにつけば我々は暁の神子を円満に手に入れられる」
「もし記憶が戻ったり、そもそも演技だったら?」
「そのときは力で従わせるだけだ。天より授かった暁の神子、お互いに気持ちよく付き合えるのが神子殿には一番だろうがな」
「周喩殿、神子殿の件はこのまま私にお任せ頂けませんか」
「わかった。陸遜、お前に任せよう。相手は女性だ。平和的に頼むぞ」
「真矢、お前は父と共に御座船にいろ。今回、こちらもただでは済まんだろう」
「子桓でもそんなこと言うんだね」
「なんだと?」
「自信バカだと思ってた」
「…喧嘩をうっているのか」
「ごめんごめん」
「とにかく、奴らがなにを企んでいるか分からぬ以上、お前が前線にでるのは許さん。危なくなったら父とともに退け」
「そんな!なにいってるのよ」
「嫌な予感がするのだ。頼むからたまには私の言うことを聞いてくれ」
「…分かった。そんなに言うなら…でも、あんたが危なくなったらたすけに行っちゃうから!まけるなよ!」
「ふっ…まったく気の強い女だ」
「流石は貴方の奥方ですな。お似合いです」
「大人しく守られておればよいものを…」
「さて、儀式は整いました。東南の風は吹きます」
「では、黄蓋殿は工作船にて待機を」
「東南の風…龍脈が動く…」
「諸葛亮殿?」
「暁の神子…真矢殿が元の世界に帰るときです。邪魔者には消えていただきましょう」
「真矢殿が…元の世界に帰る…?」
「成功するかは分かりません。無事には戻れないかもしれませんが、この世界から消えてもらうことはできます」
「そんな、丞相、それでは真矢殿は」
「曹魏の神子は我らの為になりません」
「風向きが変わった?!まさか、この時期に」
「まずい!火計です!早く連環を解くのだ!」
「東南の風だと…真矢は無事か!」
「まさか、諸葛亮の術だと」
「真矢!」
「子桓!助けて!吸い込まれる…!」
「真矢!手を離すな!」
「だめ、あなたまで吸い込まれる!」
「構わん!」
「子桓!」
好き、真矢の唇がそう言ったように見えた。渦に飲み込まれた真矢はそれきり姿を消してしまった。
「真矢!」
「いけません、我々の負けです。落ち延びましょう」
「あれは私の妃だ!」
「貴方が生きなければこれまでの犠牲も無駄になります!」
「っ…父は無事か」
「既に退路へ向かっておいでです。残った者も後を追っております」
「…行くぞ、必ず借りは返す」
「なにか分かったか?」
「いえ、流れ着いた形跡も、ご遺体も見つかりません。諸葛亮の術だとしたら、元の世界に帰されたのかもしれません」
「それはない」
「なぜそう言いきれるのです」
「真矢は私が妃にしたのだ。元の体ではない。あれが、もう帰れないと思うといっていた。仮にも神子だ、わかるのだろう」
「しかし…」
「捜索は続けよ。我々と出会った時のようにどこかへ飛ばされたかも知れぬ」
「間者に探らせましょう。しかし、砂漠で金を探すようなものです。あまり期待はなさりませんよう」
「巡り会うのだ。女神の導きが、きっとある」
「う…ん…」
「目が覚めましたか?暁の神子殿」
「あ…あなた、誰…ここは…」
「怪我をなさっています。まだ動いてはいけません」
「助けてくれた…の?」
「助けた…とは少し違うかもしれませんね。人道的見地から保護させていただきました」
「?」
「私は陸遜伯言。呉の将です」
「呉?どこ?日本じゃないんですか?」
「日本?」
「あれ…なんだっけ、私、そう、昔の中国にタイムスリップして、…暁の神子…私…戦って…あれ…わからない…なんで戦ってたんだっけ…」
「まさか、記憶が?ご自分の名前はわかりますか?」
「名前…名前、橘、真矢」
「ご自分がいままでなにをなさっていたかわかりますか?」
「剣を持ってた…戦ってました…誰と?思い出せない、陸遜さん、私、思い出せない!陸遜さんはわたしのこと知ってるんですよね?!教えてください!」
「落ち着いてください、からだに障ります。お茶をどうぞ…ゆっくり」
「貴女は暁の神子殿で、ずっと私と一緒に戦っていたんですよ」
「あなたと…一緒に?」
「ええ、海戦の途中で海に落ちて、運良く私の船にお助けすることができました。思い出しましたか?」
「…ごめんなさい、思い出せない」
「きっとすぐに思い出しますよ。それより今はまだゆっくり休まれてください。貴女の体が一番大切なんですから」
「…なんだか眠くなってきた…怖い…」
「私が手を握ってますから。安心して眠ってください」
「なに?神子殿が記憶喪失?」
「はい。とても演技には見えませんでした。まだ油断はできませんが、その可能性が高いと思います」
「また厄介な姫さんだな。記憶があればあったで厄介だが、ないならないでどーするんだ陸遜」
「とりあえず、以前から私と一緒に戦っていたことにしておきました。味方としてつかえるならこしたことはないでしょう」
「しかし、暁の神子が曹魏の妃だということは有名な話だぜ」
「曹魏を破った孫呉の戦利品としてでも、暁の女神の加護が孫呉にあり、とでもなんとでもいえるでしょう。曹魏の神子は偽者だったということにしてもいい」
「陸遜、お前腹んなか真っ黒だな」
「いや、それでいい陸遜。神子殿には我々に都合のいい記憶を植え付けるのだ。それでこちらにつけば我々は暁の神子を円満に手に入れられる」
「もし記憶が戻ったり、そもそも演技だったら?」
「そのときは力で従わせるだけだ。天より授かった暁の神子、お互いに気持ちよく付き合えるのが神子殿には一番だろうがな」
「周喩殿、神子殿の件はこのまま私にお任せ頂けませんか」
「わかった。陸遜、お前に任せよう。相手は女性だ。平和的に頼むぞ」
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