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伊達政宗 無双
神子 龍を宿す娘
トリップ 龍から自分の力を回復してくれるように呼び出された。地震とか多いらしい。力ー平和
たまに予知夢があるくらいで、普通の現代人。
居合いをやっていた。
最終目標は天下太平
拾われる勢力によって所属がかわる。
触れられない人に触れる喜びと罪悪感。要は神聖さとエロの狭間をかきたい。
神子トリップだけベースにいろんな相手とロマンスをかきたい。
雪深い土地だった。気候の穏やかな場所で育った真矢にとって、初めてみる東北の冬は美しさのなかに残酷さが見え隠れしていた。エアコンも二重窓どころかガラスさえないこの時代の冬は、多くの死が隣り合わせだ。
「お前は寒がりじゃな。そんなことでは冬を越せぬぞ」
「雪国育ちと一緒にしないでよ…私の故郷じゃ雪なんてめったに降らないし積もらないのよ」
「火鉢をもうひとつ用意させる。風邪でもひかれてはかなわぬわ」
「ありがと…みんなはどうやって過ごしてるの?慣れれば平気ってことじゃないでしょ?」
「女と寝るのだ。お互いで暖をとれる。子も増えてよいだろう」
「…なるほど…あんた奥さんいっぱいいるもんね…ガキのくせに」
「お前はならんぞ!寒いからとそこらの男で暖をとるのはわしが許さん」
「自分はぬくぬく楽しんでるくせに?」
「だから火鉢を増やすと言っておる!わしは女と寝るのも仕事じゃ!子を残さねば家臣がうるさい。…この気候だからな、子も多く作らねば、残らぬのだ」
真矢は胸の奥が締め付けられたように感じた。家のために子を作る政宗と、彼に触れてさえもらえない自分。神子とは清らかな乙女であり、その神通力が失われることを恐れ、真矢は不可侵の存在となっていた。
「ねえ政宗、わたしが神子じゃなかったら…」
「言うな。わしは小十郎と違って、我慢のできる男ではない。」
「政宗、わたし、あんたが国のためにどれだけ頑張ってるか分かってるよ。」
そんなあんたが好きだよ。って言葉は口に出さなかった。言ってはいけない事だと思ったのだ。
「わしは国を守る。そしてお前も守る。」
「うん、あんた格好いいよ」
「ごめん…失敗しちゃった…でも、役に立ったよね?」
「ああ!立った!十分すぎる働きじゃった!今は休め、しゃべるな」
「わたし、これで死ぬのかな…」
「死なぬ。わしが死なせぬ」
「政宗…すき…」
「真矢!傷が癒えたら祝言じゃ!もう我慢はせん。わしの嫁になれ」
「なにそれ…そんなこと言われたら…死ねない…」
「真矢様、具合はいかがですか?」
「小十郎さん、どうぞ」
「ああ、顔色も良くなられた。傷の痛みはまだありますか?」
「はい、動くと傷が開くみたいで…まだ戦場には戻れませんね…」
「殿も真矢様を戦場に戻すおつもりはございません。殿のお戻りまで、しっかり養生するようにとの仰せです」
「小十郎さんは少し休んでいかれるんですか?」
「いえ、私はすぐに起ちます。真矢様のご無事を確認できましたので。殿に一刻も早くお伝えせねばなりませんからね。なにか、言付けいたしましょうか」
「…しっかり働けって、伝えてください」
「おかえりなさい政宗」
「ああ、言われたとおり、しっかり働いてきたぞ」
「うん。お疲れ様!良い顔になってるよ」
「まったく、わしにそのような口をきくのはお前ぐらいじゃ」
「そりゃ、龍神の神子ですから、独眼竜はこき使わないと」
「お前が生きておるのも龍神の加護かの。感謝せんとな」
「傷は癒えたか?」
「うん、跡は残っちゃったけど…もう大丈夫だよ」
「約束を覚えておるか?」
「え…うん…本気?」
「龍神よりお前をもらい受ける。神子の力なくとも、わしはわしの力で国もお前も守ってみせる。安心して嫁にこい」
「なにそれ…あんた、かっこよすぎよ…」
「よい夜じゃな」
「そ、そうね、お酒、のむ?」
「ああ、注いでくれ」
「お前も飲め。うまいぞ」
「あ、ちょっと!」
「少し見ぬ間に、おなごらしい体になったな。柔らかい」
「政宗も、なんだか大きくなった…知らない人みたい…」
「もう子ども扱いはできまい」
「冷えておるな。お前の故郷は雪の降らぬ国だったな」
「なんだか…緊張して…」
「わしが温めてやろう。」
政宗は真矢の冷えた指先をペロリと舐めた。こちらを見つめる眼差しが、獲物を狩る獣のように熱を帯びていた。初めてみる男の顔に真矢は戸惑ったが、政宗は考える余裕を与えるほど女に疎くはなかった。多少荒々しく組み敷くと、深く口付ける。真矢はなにが起こったのか分からないまま意識が薄まっていった。政宗に応えれば良いのだと、彼の舌を求めて甘い吐息を漏らす。他人に身を任せるなんて恐ろしいほど無責任だと思っていたが、この男ほど安心できる相手はいないと思った。傲慢な態度の裏で、重い責任を背負い、しかし神の力に頼らず自らの力で生きるこの男は、なんて強い人間なのだろう。政宗に抱かれたいと真矢の女が目覚めていく。
「政宗…すき…」
「わしもじゃ。むちゃくちゃに抱いてしまいたい」
「真矢、ずっとお前が欲しかった」
数日、部屋に籠もりきりの政宗に、家臣は業を煮やし小十郎を遣いによこした。
「政宗様、そろそろお顔をお見せくださいませんと」
「まだやりたりぬ。どれだけわしが我慢してきたと思っとるんじゃ」
「真矢様のお体にも、あまり無理をさせてはなりませんよ」
「ちゃんと手加減はしておる!全く、自分の城でもゆっくりできぬわ!」
「政宗、働いてきなさい…女で国が滅んだなんてわたしいやよ…」
「疲れたし、わたし寝たい。寝かせて…」
「お前!夫をなんだと…」
「国もわたしも守ってくれるんでしょ?」
「夜、待ってるから」
トリップ 龍から自分の力を回復してくれるように呼び出された。地震とか多いらしい。力ー平和
たまに予知夢があるくらいで、普通の現代人。
居合いをやっていた。
最終目標は天下太平
拾われる勢力によって所属がかわる。
触れられない人に触れる喜びと罪悪感。要は神聖さとエロの狭間をかきたい。
神子トリップだけベースにいろんな相手とロマンスをかきたい。
雪深い土地だった。気候の穏やかな場所で育った真矢にとって、初めてみる東北の冬は美しさのなかに残酷さが見え隠れしていた。エアコンも二重窓どころかガラスさえないこの時代の冬は、多くの死が隣り合わせだ。
「お前は寒がりじゃな。そんなことでは冬を越せぬぞ」
「雪国育ちと一緒にしないでよ…私の故郷じゃ雪なんてめったに降らないし積もらないのよ」
「火鉢をもうひとつ用意させる。風邪でもひかれてはかなわぬわ」
「ありがと…みんなはどうやって過ごしてるの?慣れれば平気ってことじゃないでしょ?」
「女と寝るのだ。お互いで暖をとれる。子も増えてよいだろう」
「…なるほど…あんた奥さんいっぱいいるもんね…ガキのくせに」
「お前はならんぞ!寒いからとそこらの男で暖をとるのはわしが許さん」
「自分はぬくぬく楽しんでるくせに?」
「だから火鉢を増やすと言っておる!わしは女と寝るのも仕事じゃ!子を残さねば家臣がうるさい。…この気候だからな、子も多く作らねば、残らぬのだ」
真矢は胸の奥が締め付けられたように感じた。家のために子を作る政宗と、彼に触れてさえもらえない自分。神子とは清らかな乙女であり、その神通力が失われることを恐れ、真矢は不可侵の存在となっていた。
「ねえ政宗、わたしが神子じゃなかったら…」
「言うな。わしは小十郎と違って、我慢のできる男ではない。」
「政宗、わたし、あんたが国のためにどれだけ頑張ってるか分かってるよ。」
そんなあんたが好きだよ。って言葉は口に出さなかった。言ってはいけない事だと思ったのだ。
「わしは国を守る。そしてお前も守る。」
「うん、あんた格好いいよ」
「ごめん…失敗しちゃった…でも、役に立ったよね?」
「ああ!立った!十分すぎる働きじゃった!今は休め、しゃべるな」
「わたし、これで死ぬのかな…」
「死なぬ。わしが死なせぬ」
「政宗…すき…」
「真矢!傷が癒えたら祝言じゃ!もう我慢はせん。わしの嫁になれ」
「なにそれ…そんなこと言われたら…死ねない…」
「真矢様、具合はいかがですか?」
「小十郎さん、どうぞ」
「ああ、顔色も良くなられた。傷の痛みはまだありますか?」
「はい、動くと傷が開くみたいで…まだ戦場には戻れませんね…」
「殿も真矢様を戦場に戻すおつもりはございません。殿のお戻りまで、しっかり養生するようにとの仰せです」
「小十郎さんは少し休んでいかれるんですか?」
「いえ、私はすぐに起ちます。真矢様のご無事を確認できましたので。殿に一刻も早くお伝えせねばなりませんからね。なにか、言付けいたしましょうか」
「…しっかり働けって、伝えてください」
「おかえりなさい政宗」
「ああ、言われたとおり、しっかり働いてきたぞ」
「うん。お疲れ様!良い顔になってるよ」
「まったく、わしにそのような口をきくのはお前ぐらいじゃ」
「そりゃ、龍神の神子ですから、独眼竜はこき使わないと」
「お前が生きておるのも龍神の加護かの。感謝せんとな」
「傷は癒えたか?」
「うん、跡は残っちゃったけど…もう大丈夫だよ」
「約束を覚えておるか?」
「え…うん…本気?」
「龍神よりお前をもらい受ける。神子の力なくとも、わしはわしの力で国もお前も守ってみせる。安心して嫁にこい」
「なにそれ…あんた、かっこよすぎよ…」
「よい夜じゃな」
「そ、そうね、お酒、のむ?」
「ああ、注いでくれ」
「お前も飲め。うまいぞ」
「あ、ちょっと!」
「少し見ぬ間に、おなごらしい体になったな。柔らかい」
「政宗も、なんだか大きくなった…知らない人みたい…」
「もう子ども扱いはできまい」
「冷えておるな。お前の故郷は雪の降らぬ国だったな」
「なんだか…緊張して…」
「わしが温めてやろう。」
政宗は真矢の冷えた指先をペロリと舐めた。こちらを見つめる眼差しが、獲物を狩る獣のように熱を帯びていた。初めてみる男の顔に真矢は戸惑ったが、政宗は考える余裕を与えるほど女に疎くはなかった。多少荒々しく組み敷くと、深く口付ける。真矢はなにが起こったのか分からないまま意識が薄まっていった。政宗に応えれば良いのだと、彼の舌を求めて甘い吐息を漏らす。他人に身を任せるなんて恐ろしいほど無責任だと思っていたが、この男ほど安心できる相手はいないと思った。傲慢な態度の裏で、重い責任を背負い、しかし神の力に頼らず自らの力で生きるこの男は、なんて強い人間なのだろう。政宗に抱かれたいと真矢の女が目覚めていく。
「政宗…すき…」
「わしもじゃ。むちゃくちゃに抱いてしまいたい」
「真矢、ずっとお前が欲しかった」
数日、部屋に籠もりきりの政宗に、家臣は業を煮やし小十郎を遣いによこした。
「政宗様、そろそろお顔をお見せくださいませんと」
「まだやりたりぬ。どれだけわしが我慢してきたと思っとるんじゃ」
「真矢様のお体にも、あまり無理をさせてはなりませんよ」
「ちゃんと手加減はしておる!全く、自分の城でもゆっくりできぬわ!」
「政宗、働いてきなさい…女で国が滅んだなんてわたしいやよ…」
「疲れたし、わたし寝たい。寝かせて…」
「お前!夫をなんだと…」
「国もわたしも守ってくれるんでしょ?」
「夜、待ってるから」
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雅瀬名1
「なにか落としたぞ?」
「あ、雅先生、すみません」
「なんだ、睡眠導入剤?不規則だからわからないことはないが」
「ちょっと、いろいろあって…最近眠れなくなっちゃったんです」
「それは辛いな。私でよければ話をきくぞ?そうだ、いつもケーキをおすそ分けしてもらってるお礼に、食事にいかないか?」
「居酒屋で良かったのか?」
「はい。わたしはこういう庶民的なところのほうがリラックスできるんです」
「なるほど。危先生絡みの悩みか」
「!なんでそうなるんですか!まあ…そうなんですけど」
「ホテルの高級レストランに苦い思い出ができたかな。ああいうところもたまにはいい気分転換になる」
「雅先生ぇ」
「そうか、君は危先生を好きだったんだな。気付かなかったよ」
「好きっていうか、ちょっといいかも?って感じですよ…先輩としては尊敬できるし、性格も、そんなに変じゃないですし、頼りになるなって感じで…」
「十分好意的だと思うぞ」
「まあ…好きだったんですけど…ふられちゃいました…別に気になる人がいるそうです」
「真中先生か。職場内でそれはたしかに辛いな」
「だからなんで分かるんですかぁ」
「狭い人間関係でなければ、睡眠障害にまで発展しないだろう」
「…はい」
「だが二人はつき合っているわけではないんだろう?まだチャンスはあると思うが」
「あんなハッキリ言われちゃったら、もうないですよ…時間がたって、わたしが忘れるのを待つだけです」
「男の傷は男で治せというだろう」
「そーとも言いますけど、西條先生は、最近はもう尊敬!って対象ですし、ラブレターくれた方もいたんですけど、なんか違うなぁって…」
「私はどうだ?私は君に好意を持っているんだが」
「えっ、雅先生?そんな、冗談…」
「私は本気だぞ。かわいい後輩と思ってたんだが、他の男に任せたくないと思ったんだ。導入剤なんか飲むくらいなら、私と付き合ってみないか?」
「ええ、そんな、いきなり…」
「返事は待つよ。無理しなくていい。危先生のことを考える時間に、少し私のことを考えてみてくれ」
「さて、そろそろ帰ろう。駅まで送るよ」
「おい瀬名、お前最近顔色悪いな」
「危先生、そんなことないです。元気いっぱいですよ」
「本当か?そんなんで手術中倒れたりなんかしたら…」
「ほんとですって!わたしだって自己管理くらいできてますっ」
「それなら、いいけど…あの頃から調子悪そうな日が増えたからよ、引きずってんのかとおもって」
「え?」
「えってお前…」
「危先生のことなんて…全然忘れてました…」
「心配して損したぜ!」
「雅先生!」
「ああ、瀬名さん。少しは眠れるようになったかい?」
「はい。おかげさまで」
「良かった。只でさえ忙しい仕事だ。休めるときは休んだほうがいい」
「あの、お返事なんですけど…」
「今日は上がりか?食事にいかないか」
「あの、お返事…」
「君の顔をみれば察しがつくんだが、間違ってるかな」
「お食事、連れてってください…」
「こ、ここは…!鬼門!なんでこのレストランなんですかあ」
「トラウマにするにはもったいないレストランだからな。今日でいい思い出に変えよう」
「コースでいいか?ワインもおすすめのものをもらおう」
「はい。たしかに、ここはとってもおいしいですよね!」
「ああ」
「あれから、雅先生のことばっかり頭に浮かんじゃって、危先生のことなんて言われるまで考えるの忘れてたこと忘れてたんですよ」
「危先生に言われたのか?ショックだったろうな。彼は自信家だから」
「自意識過剰っていうんです。尊敬してるのは変わりませんけど、好きとかそういうのはなくなりました」
「眠れるようになった?」
「はい。もうお薬も飲んでません。雅先生のおかげです」
「私のことはどう思うんだ?」
「え…っと…分かってますよね…」
「君の口から聞いてみたい」
「好き…です」
「嬉しいな。私もだ。」
「もう!いじわるなんですね!」
「私も不安なことがあるってことだよ。まだまだ未熟でな」
「最近、あいつとよく一緒にいるな」
「あいつ?」
「瀬名だよ。打ち合わせか?」
「いや、彼女と付き合い始めたんだ」
「はあ?!」
「君にふられた彼女につけこんでな」
「そ、そうだったのか」
「彼女、そっちでは元気そうにしてるか?」
「ああ、いつも通りだぜ。お前と付き合ってるなんて全く気づかなかった。しかし、お前なら安心だ。あいつもいい男つかまえたな」
「私が元々好きだったんだよ。その点では危先生には感謝している。そっちはどうなんだ?上手くいってるのか?」
「ちっ、俺は職場に恋愛は持ち込まない主義なんだよ。モテモテだしな」
「そうだな、モテると思うよ」
「あんまりデートできませんね」
「そうだな。医者の離婚率の高さもよくわかる。来月はシフトを合わせて申請しよう。急患がなければゆっくりできるだろう」
「そうですね。こうやって一緒に帰るだけでも幸せなんですが、フツーのデートもしたいです」
「でも、いいんですか?ここらへん、病院関係者も多いのに、手なんか繋いじゃって…」
「私は君と付き合ってることを隠すつもりはないが、瀬名さんは嫌か?」
「嫌なんかじゃ…見られたらちょっと恥ずかしいですけど…」
「牽制したいというのもあってな。噂が広まれば、君を狙う男たちへの牽制になる」
「わたしそんなにモテませんって」
「お前らうまくいってんのか?」
「は?ええ、雅先生とっても優しくて、紳士だし、毎日幸せです。おかげでケーキ食べる頻度が下がりました」
「あっそ…」
「なんですか?嫉妬してるんですか?」
「んなわけねぇだろ!後輩を心配してやってんだよ。医者同士の恋愛も破局も山ほどみてきたからな」
「心配してもらわなくて結構ですーっ。手を繋いで駅まで帰るだけで幸せですから」
「は?それだけ?泊まったりしないわけ?」
「なっ、危先生みたいにふしだらじゃないんですよっ」
「あいつホントに男か?みた?」
「なにをですか!」
「やっぱり女なのかも…あのな瀬名、紳士っていってもな、いい大人の男がお手て繋ぐだけで満足なわけないだろ?浮気か、ゲイか、お前に魅力がないか…」
「そそそ、そんなことしなくても、私たちラブラブですから」
「お前だって不思議に思ったことくらいあるだろ。付き合って結構経っただろ。もうとっくにだと思ってたんだが…」
「そんなこと思ってないでください!」
「うわあ…心配になってきたわ。元気だせよ」
「元気ですよっ!!」
「…」
「瀬名さん?どうした?難しい顔をして」
「いえ、その、ランチなに食べようかなーって…」
「Bランチの食券買ってただろ」
「あ、ははは」
「なにか悩みごとか?話してくれないのかな」
「大したことじゃないですから…昼間の食堂ではちょっと…」
「つまり、夜のレストラン向けの話なのか」
「ど、どうでしょう」
食堂ではなんとかごまかしたが、有耶無耶にさせてくれる相手ではない。でもなんて話せばいいのかわたしはぼんやり考えていた。なんでセックスしないんですか、なんて乙女から聞けるわけがない。雅先生ってゲイなんですか?なんて論外。わたしに魅力ないんですか…はわたしが可哀想すぎる。なんたってそこらの女性の何倍もキレイな男性なのだ。そんなことを聞いてしまえば女のプライドはずたぼろだ。
そもそもまだキスもしたことがなかった。仕事帰りに食事して駅まで帰るのがほとんどだとはいえ、付き合ってしばらくになるというのにまだ手しか繋いでいない。いまどき中学生でももっとすすんでいる。
そんなことを考えながら廊下を歩いていると、いきなり暗がりに引き込まれた。
「きゃっ、雅先生…」
「ごめんね、不安にさせたのは私のようだ」
「え?」
人通りの少ない道とはいえ、白昼堂々、壁ドンされている。
「今度は食事のあとに部屋をとってもいいだろうか。一緒に過ごしてほしい」
「え、あの…んっ…」
「好きだよ。楽しみにしている」
「今日は車なんだ。少し遠い場所に予約してある」
「はい…」
「この前はいきなりキスをして悪かった」
「いえ、なんといいますか…かっこよすぎて、言葉に出来ないというか…不安な気持ちもなくなっちゃったんで、嬉しいです」
「良かった。私はあまり女性の気持ちに敏感なほうではなくてな。どうしたら君を喜ばせられるだろうかと考えていたら、失敗してしまったようだ」
「そんな…雅先生はいつもなんでこんなこと分かるんだろうってくらいなんでも気付いてくれて…わたしの方こそ気がきかなくって…」
「お互い不器用だな」
「ほんとに」
「さて、君が喜んでくれるといいんだが」
「わあ!ここって、雑誌でいっつも一位とってるホテルじゃないですか!」
「雑誌の評価がいいからと、一概にはいえないんだが、君の好きそうなレストランがあったんだ。評判もいい。」
「うわぁ、素敵です!」
「すっごくおいしかったです。こんなに美味しいものがあったなんて…」
「ああ、おいしかった。バーの眺めも良いな」
「はい…」
「私はこのとおりもう今日は車に乗れない。部屋も約束通り予約してある。付き合ってくれるか?」
「はい…」
「んっ…雅先生…」
「瀬名さん…いや、マリア」
「あ…」
雅先生の声が耳元で囁く。名前を呼ばれたら、なにも考えられなくなった。
「あ、雅先生、すみません」
「なんだ、睡眠導入剤?不規則だからわからないことはないが」
「ちょっと、いろいろあって…最近眠れなくなっちゃったんです」
「それは辛いな。私でよければ話をきくぞ?そうだ、いつもケーキをおすそ分けしてもらってるお礼に、食事にいかないか?」
「居酒屋で良かったのか?」
「はい。わたしはこういう庶民的なところのほうがリラックスできるんです」
「なるほど。危先生絡みの悩みか」
「!なんでそうなるんですか!まあ…そうなんですけど」
「ホテルの高級レストランに苦い思い出ができたかな。ああいうところもたまにはいい気分転換になる」
「雅先生ぇ」
「そうか、君は危先生を好きだったんだな。気付かなかったよ」
「好きっていうか、ちょっといいかも?って感じですよ…先輩としては尊敬できるし、性格も、そんなに変じゃないですし、頼りになるなって感じで…」
「十分好意的だと思うぞ」
「まあ…好きだったんですけど…ふられちゃいました…別に気になる人がいるそうです」
「真中先生か。職場内でそれはたしかに辛いな」
「だからなんで分かるんですかぁ」
「狭い人間関係でなければ、睡眠障害にまで発展しないだろう」
「…はい」
「だが二人はつき合っているわけではないんだろう?まだチャンスはあると思うが」
「あんなハッキリ言われちゃったら、もうないですよ…時間がたって、わたしが忘れるのを待つだけです」
「男の傷は男で治せというだろう」
「そーとも言いますけど、西條先生は、最近はもう尊敬!って対象ですし、ラブレターくれた方もいたんですけど、なんか違うなぁって…」
「私はどうだ?私は君に好意を持っているんだが」
「えっ、雅先生?そんな、冗談…」
「私は本気だぞ。かわいい後輩と思ってたんだが、他の男に任せたくないと思ったんだ。導入剤なんか飲むくらいなら、私と付き合ってみないか?」
「ええ、そんな、いきなり…」
「返事は待つよ。無理しなくていい。危先生のことを考える時間に、少し私のことを考えてみてくれ」
「さて、そろそろ帰ろう。駅まで送るよ」
「おい瀬名、お前最近顔色悪いな」
「危先生、そんなことないです。元気いっぱいですよ」
「本当か?そんなんで手術中倒れたりなんかしたら…」
「ほんとですって!わたしだって自己管理くらいできてますっ」
「それなら、いいけど…あの頃から調子悪そうな日が増えたからよ、引きずってんのかとおもって」
「え?」
「えってお前…」
「危先生のことなんて…全然忘れてました…」
「心配して損したぜ!」
「雅先生!」
「ああ、瀬名さん。少しは眠れるようになったかい?」
「はい。おかげさまで」
「良かった。只でさえ忙しい仕事だ。休めるときは休んだほうがいい」
「あの、お返事なんですけど…」
「今日は上がりか?食事にいかないか」
「あの、お返事…」
「君の顔をみれば察しがつくんだが、間違ってるかな」
「お食事、連れてってください…」
「こ、ここは…!鬼門!なんでこのレストランなんですかあ」
「トラウマにするにはもったいないレストランだからな。今日でいい思い出に変えよう」
「コースでいいか?ワインもおすすめのものをもらおう」
「はい。たしかに、ここはとってもおいしいですよね!」
「ああ」
「あれから、雅先生のことばっかり頭に浮かんじゃって、危先生のことなんて言われるまで考えるの忘れてたこと忘れてたんですよ」
「危先生に言われたのか?ショックだったろうな。彼は自信家だから」
「自意識過剰っていうんです。尊敬してるのは変わりませんけど、好きとかそういうのはなくなりました」
「眠れるようになった?」
「はい。もうお薬も飲んでません。雅先生のおかげです」
「私のことはどう思うんだ?」
「え…っと…分かってますよね…」
「君の口から聞いてみたい」
「好き…です」
「嬉しいな。私もだ。」
「もう!いじわるなんですね!」
「私も不安なことがあるってことだよ。まだまだ未熟でな」
「最近、あいつとよく一緒にいるな」
「あいつ?」
「瀬名だよ。打ち合わせか?」
「いや、彼女と付き合い始めたんだ」
「はあ?!」
「君にふられた彼女につけこんでな」
「そ、そうだったのか」
「彼女、そっちでは元気そうにしてるか?」
「ああ、いつも通りだぜ。お前と付き合ってるなんて全く気づかなかった。しかし、お前なら安心だ。あいつもいい男つかまえたな」
「私が元々好きだったんだよ。その点では危先生には感謝している。そっちはどうなんだ?上手くいってるのか?」
「ちっ、俺は職場に恋愛は持ち込まない主義なんだよ。モテモテだしな」
「そうだな、モテると思うよ」
「あんまりデートできませんね」
「そうだな。医者の離婚率の高さもよくわかる。来月はシフトを合わせて申請しよう。急患がなければゆっくりできるだろう」
「そうですね。こうやって一緒に帰るだけでも幸せなんですが、フツーのデートもしたいです」
「でも、いいんですか?ここらへん、病院関係者も多いのに、手なんか繋いじゃって…」
「私は君と付き合ってることを隠すつもりはないが、瀬名さんは嫌か?」
「嫌なんかじゃ…見られたらちょっと恥ずかしいですけど…」
「牽制したいというのもあってな。噂が広まれば、君を狙う男たちへの牽制になる」
「わたしそんなにモテませんって」
「お前らうまくいってんのか?」
「は?ええ、雅先生とっても優しくて、紳士だし、毎日幸せです。おかげでケーキ食べる頻度が下がりました」
「あっそ…」
「なんですか?嫉妬してるんですか?」
「んなわけねぇだろ!後輩を心配してやってんだよ。医者同士の恋愛も破局も山ほどみてきたからな」
「心配してもらわなくて結構ですーっ。手を繋いで駅まで帰るだけで幸せですから」
「は?それだけ?泊まったりしないわけ?」
「なっ、危先生みたいにふしだらじゃないんですよっ」
「あいつホントに男か?みた?」
「なにをですか!」
「やっぱり女なのかも…あのな瀬名、紳士っていってもな、いい大人の男がお手て繋ぐだけで満足なわけないだろ?浮気か、ゲイか、お前に魅力がないか…」
「そそそ、そんなことしなくても、私たちラブラブですから」
「お前だって不思議に思ったことくらいあるだろ。付き合って結構経っただろ。もうとっくにだと思ってたんだが…」
「そんなこと思ってないでください!」
「うわあ…心配になってきたわ。元気だせよ」
「元気ですよっ!!」
「…」
「瀬名さん?どうした?難しい顔をして」
「いえ、その、ランチなに食べようかなーって…」
「Bランチの食券買ってただろ」
「あ、ははは」
「なにか悩みごとか?話してくれないのかな」
「大したことじゃないですから…昼間の食堂ではちょっと…」
「つまり、夜のレストラン向けの話なのか」
「ど、どうでしょう」
食堂ではなんとかごまかしたが、有耶無耶にさせてくれる相手ではない。でもなんて話せばいいのかわたしはぼんやり考えていた。なんでセックスしないんですか、なんて乙女から聞けるわけがない。雅先生ってゲイなんですか?なんて論外。わたしに魅力ないんですか…はわたしが可哀想すぎる。なんたってそこらの女性の何倍もキレイな男性なのだ。そんなことを聞いてしまえば女のプライドはずたぼろだ。
そもそもまだキスもしたことがなかった。仕事帰りに食事して駅まで帰るのがほとんどだとはいえ、付き合ってしばらくになるというのにまだ手しか繋いでいない。いまどき中学生でももっとすすんでいる。
そんなことを考えながら廊下を歩いていると、いきなり暗がりに引き込まれた。
「きゃっ、雅先生…」
「ごめんね、不安にさせたのは私のようだ」
「え?」
人通りの少ない道とはいえ、白昼堂々、壁ドンされている。
「今度は食事のあとに部屋をとってもいいだろうか。一緒に過ごしてほしい」
「え、あの…んっ…」
「好きだよ。楽しみにしている」
「今日は車なんだ。少し遠い場所に予約してある」
「はい…」
「この前はいきなりキスをして悪かった」
「いえ、なんといいますか…かっこよすぎて、言葉に出来ないというか…不安な気持ちもなくなっちゃったんで、嬉しいです」
「良かった。私はあまり女性の気持ちに敏感なほうではなくてな。どうしたら君を喜ばせられるだろうかと考えていたら、失敗してしまったようだ」
「そんな…雅先生はいつもなんでこんなこと分かるんだろうってくらいなんでも気付いてくれて…わたしの方こそ気がきかなくって…」
「お互い不器用だな」
「ほんとに」
「さて、君が喜んでくれるといいんだが」
「わあ!ここって、雑誌でいっつも一位とってるホテルじゃないですか!」
「雑誌の評価がいいからと、一概にはいえないんだが、君の好きそうなレストランがあったんだ。評判もいい。」
「うわぁ、素敵です!」
「すっごくおいしかったです。こんなに美味しいものがあったなんて…」
「ああ、おいしかった。バーの眺めも良いな」
「はい…」
「私はこのとおりもう今日は車に乗れない。部屋も約束通り予約してある。付き合ってくれるか?」
「はい…」
「んっ…雅先生…」
「瀬名さん…いや、マリア」
「あ…」
雅先生の声が耳元で囁く。名前を呼ばれたら、なにも考えられなくなった。
twilight ギュンター2
「とりあえず、わたしいろいろ勉強したから。ギュンターは練習台になるのよ」
「お任せください!このギュンター、全身全霊で務めさせていただきます」
「動いちゃだめよ。手もだめよ。チューの練習するんだから」
「んっ…これはファーストステップ」
「次は啄むように」
「ペロペロ舐める?難しいわね」
「はあ、マヤ、これでは拷問です」
「キスが拷問?キス嫌いなの?」
「その逆です…」
「ギュンター、べーして」
「あぁ…なんて甘美な…」
「なになに?ここまですれば、殿方は喜びであなたに襲いかかいたいのを必死に我慢していること間違いなし。そっと股間に触れてみて」
「なっ!なんてこと!マヤ、それはいけません!」
「だって指導書にかいてあるのよ」
「なんですかこのいかがわしい指導書は!」
「ツェリ様直筆の愛のレッスン…意中の殿方にして差し上げたいことシリーズそのイチです」
「あの方は…このようなものを…わたくしのマヤに…」
「わたしがお願いしたの!わたしはギュンターが喜ぶことしたいんだもん!」
「あ、あぁ、いけませんマヤ…そんな…」
「気持ちいいの?」
「は…い、あぁ、いけません…まだ婚約式も…」
「自由恋愛なんだからかしこまらなくってもいいのよ」
「そっと優しく殿方をベッドに押し倒したら、下のお洋服をすべて下ろして差し上げましょう。ガマンならないそれを優しく優しく手にとって、直接さすって差し上げましょう」
「マヤ!」
「大丈夫だよ。わたしギュンターのなら平気…だとおもう。こういうことは初めが肝心なんだからギュンターは黙って大人しくしてて!」
「お好きな角度や速さを探してみます。直接殿方にお聞きしてもよろしいでしょう。どう?どこが気持ちいい??」
「う…」
「ここ?こうかな」
「マヤ…お上手です…」
「才能あるのねきっと」
「うぅ…!」
「小さなお口に咥えてみましょう。きっと喜んでくださるはず。歯を当てないことだけ気をつけて、舐めたり吸ったりこすったりして差し上げましょう。変な味がするかもしれないけれど、それは喜んでくださっている証拠です。ふーん」
「最初はゆっくりねっとりと。次第に激しく情熱的に、上から根元まで丹念に含んでは抜いてを繰り返したましょう。舌の位置を殿方の反応をみながら変えて差し上げるとより効果的。吸い上げるようにいたしましょう。どんな殿方でも天国がみえるはず」
「あああ!マヤ!そんな!わたくしもうだめです!」
「うえーん、どーしよー」
「申し訳ございません!お口に…さあ、お水を飲んで…お口をぬぐいましょう」
「ごめんね、あんなに出てくるなんて分からなくって、ベッド汚しちゃった…」
「とんでもありません!その…とっても気持ちよかったです…あなたがわたくしのために頑張ってくださって…幸せです」
「ギュンターかわいかったわ。はまっちゃいそう」
「お任せください!このギュンター、全身全霊で務めさせていただきます」
「動いちゃだめよ。手もだめよ。チューの練習するんだから」
「んっ…これはファーストステップ」
「次は啄むように」
「ペロペロ舐める?難しいわね」
「はあ、マヤ、これでは拷問です」
「キスが拷問?キス嫌いなの?」
「その逆です…」
「ギュンター、べーして」
「あぁ…なんて甘美な…」
「なになに?ここまですれば、殿方は喜びであなたに襲いかかいたいのを必死に我慢していること間違いなし。そっと股間に触れてみて」
「なっ!なんてこと!マヤ、それはいけません!」
「だって指導書にかいてあるのよ」
「なんですかこのいかがわしい指導書は!」
「ツェリ様直筆の愛のレッスン…意中の殿方にして差し上げたいことシリーズそのイチです」
「あの方は…このようなものを…わたくしのマヤに…」
「わたしがお願いしたの!わたしはギュンターが喜ぶことしたいんだもん!」
「あ、あぁ、いけませんマヤ…そんな…」
「気持ちいいの?」
「は…い、あぁ、いけません…まだ婚約式も…」
「自由恋愛なんだからかしこまらなくってもいいのよ」
「そっと優しく殿方をベッドに押し倒したら、下のお洋服をすべて下ろして差し上げましょう。ガマンならないそれを優しく優しく手にとって、直接さすって差し上げましょう」
「マヤ!」
「大丈夫だよ。わたしギュンターのなら平気…だとおもう。こういうことは初めが肝心なんだからギュンターは黙って大人しくしてて!」
「お好きな角度や速さを探してみます。直接殿方にお聞きしてもよろしいでしょう。どう?どこが気持ちいい??」
「う…」
「ここ?こうかな」
「マヤ…お上手です…」
「才能あるのねきっと」
「うぅ…!」
「小さなお口に咥えてみましょう。きっと喜んでくださるはず。歯を当てないことだけ気をつけて、舐めたり吸ったりこすったりして差し上げましょう。変な味がするかもしれないけれど、それは喜んでくださっている証拠です。ふーん」
「最初はゆっくりねっとりと。次第に激しく情熱的に、上から根元まで丹念に含んでは抜いてを繰り返したましょう。舌の位置を殿方の反応をみながら変えて差し上げるとより効果的。吸い上げるようにいたしましょう。どんな殿方でも天国がみえるはず」
「あああ!マヤ!そんな!わたくしもうだめです!」
「うえーん、どーしよー」
「申し訳ございません!お口に…さあ、お水を飲んで…お口をぬぐいましょう」
「ごめんね、あんなに出てくるなんて分からなくって、ベッド汚しちゃった…」
「とんでもありません!その…とっても気持ちよかったです…あなたがわたくしのために頑張ってくださって…幸せです」
「ギュンターかわいかったわ。はまっちゃいそう」
twilight ギュンター1
わたしが自分の恋心に気づいたのは、お見合い騒動からしばらくたったついさっきのことだった。めでたく恋愛解禁?になったことで、色んな男性から追い回されたりウィンクされたり唐突ラブコールをいただいたり、人生始まって以来のモテ期を送っていたのだが、ツェリ様のようにそれを楽しめる性格ではなかったようでストレスフルな日々だった。そんなことがある度に、クセなのかギュンターの執務室に逃げ込んでいた。するとある時気づいたのだ。あれ?わたしギュンターなら平気だわ、と。ギュンターはお見合いのときはつきまとってくれたが、騒動後は何も言わず普段通り接してくれていた。それがちょっと寂しい気がし始めて、だんだんまだわたしのこと好きなのかしら、なんて気になるようになって、今ではいつでもギュンターのことばかり考えてしまっている。友達であるお医者さんに相談したら「マヤが養父に恋するなんて!」と大変喜ばれてしまい、ようやくこの感情が恋なのだと自覚した次第である。わたしはバカなのです。
「マヤ?フラフラしてますが、体の調子でも悪いのですか?」
ギーゼラの言葉にショックが隠せず、フラフラお散歩していたところだった。かの人に後ろから声をかけられて、わたしは動揺しまくった。心配そうに見つめられると、思わず目を閉じてしまった。ギュンターはまるで子供にするように額と額を合わせて、熱はないようですねなんて安心そうにいった。
「違うよちがうよ。ちょっとショックを受けてただけなのよ。元気よ」
「ショック?一体どうしたんですか」
「なんでもないのよぉ」
「わたくしには教えていただけないのですね…」
「違うの、ギュンターのことだから、秘密なの!」
「わたくしのことですか?わたくしマヤになにか心労をかけることをしたのでしょうか」
「違うー!ギュンターのこと好きみたいで困ってたの!」
「誰が、だれを、好きなんですか?」
「わたしがギュンターを好きらしいの!」
「え…まさか…そんな」
「わたしこんなの初めてだからワケわかんなくて!どうしよう!ギュンター!わたしのことまだ好き?好きならわたしとつ…」
付き合ってみない?と言いたかったが、最後まで言葉にさせてもらえなかった。ギュンターは感極まった様子でわたしを抱きしめて抱き上げてクルクル回り始めたのだ。お花が舞い上がりそうな勢いと笑顔だった。
「わたくしは!ずっとずっとあなたが好きですよ!愛していますマヤ!わたくしを選んでくださって、もう、死んでもいいくらい幸せです!」
「やめてやめてーとまってー」
「マヤ!わたくしと結婚してくださいっ!ああ!マヤの花嫁姿はきっとこの世のものとは思えないほど美しいことでしょう!マヤが、わたくしの、お、お嫁さんなんて!幸せーっ!」
「酔う~…」
城中の大注目を浴びながら、ギュンターはわたしの私室までスキップで運んでくれた。もちろんお姫様だっこである。執務区画から居住区画まで、臆することなく突っ走ってくれたので、色んな人に色んな場所で目撃され、わたしとギュンターが恋仲になったのはあっという間に知れ渡ってしまったことだろう。
「さぁマヤ、お部屋につきましたよ。結婚式の予定をたてましょう!まずは婚約式…いえ、陛下へご報告ですね!眞王陛下にもご挨拶いたしませんと!母にも会っていただけますか?あと、ええっと…」
「ギュンター!落ち着いて!ありがとう!そんなに喜んでくれて…わたしも嬉しいよ。ご報告とかご挨拶の前に、とりあえず、チューしていい?」
「もちろんです…」
「マヤ…わたくしの命をかけて大切にいたします」
「命はかけなくていいよーもう十分大切にしてもらってるよ」
「わたくしの全力はこんなものではありません!」
「ほどほどでいいよ」
「マヤ!」
「ほら、わたし恋愛経験ないから、ほどほどから始めてもらわないと困っちゃうってば」
「いろいろ教えてくれる?ギュンター先生」
「もちろんでございます!わたくしの愛のレッスン、思う存分お楽しみくださいっ」
「なんかエッチね」
「マヤ?フラフラしてますが、体の調子でも悪いのですか?」
ギーゼラの言葉にショックが隠せず、フラフラお散歩していたところだった。かの人に後ろから声をかけられて、わたしは動揺しまくった。心配そうに見つめられると、思わず目を閉じてしまった。ギュンターはまるで子供にするように額と額を合わせて、熱はないようですねなんて安心そうにいった。
「違うよちがうよ。ちょっとショックを受けてただけなのよ。元気よ」
「ショック?一体どうしたんですか」
「なんでもないのよぉ」
「わたくしには教えていただけないのですね…」
「違うの、ギュンターのことだから、秘密なの!」
「わたくしのことですか?わたくしマヤになにか心労をかけることをしたのでしょうか」
「違うー!ギュンターのこと好きみたいで困ってたの!」
「誰が、だれを、好きなんですか?」
「わたしがギュンターを好きらしいの!」
「え…まさか…そんな」
「わたしこんなの初めてだからワケわかんなくて!どうしよう!ギュンター!わたしのことまだ好き?好きならわたしとつ…」
付き合ってみない?と言いたかったが、最後まで言葉にさせてもらえなかった。ギュンターは感極まった様子でわたしを抱きしめて抱き上げてクルクル回り始めたのだ。お花が舞い上がりそうな勢いと笑顔だった。
「わたくしは!ずっとずっとあなたが好きですよ!愛していますマヤ!わたくしを選んでくださって、もう、死んでもいいくらい幸せです!」
「やめてやめてーとまってー」
「マヤ!わたくしと結婚してくださいっ!ああ!マヤの花嫁姿はきっとこの世のものとは思えないほど美しいことでしょう!マヤが、わたくしの、お、お嫁さんなんて!幸せーっ!」
「酔う~…」
城中の大注目を浴びながら、ギュンターはわたしの私室までスキップで運んでくれた。もちろんお姫様だっこである。執務区画から居住区画まで、臆することなく突っ走ってくれたので、色んな人に色んな場所で目撃され、わたしとギュンターが恋仲になったのはあっという間に知れ渡ってしまったことだろう。
「さぁマヤ、お部屋につきましたよ。結婚式の予定をたてましょう!まずは婚約式…いえ、陛下へご報告ですね!眞王陛下にもご挨拶いたしませんと!母にも会っていただけますか?あと、ええっと…」
「ギュンター!落ち着いて!ありがとう!そんなに喜んでくれて…わたしも嬉しいよ。ご報告とかご挨拶の前に、とりあえず、チューしていい?」
「もちろんです…」
「マヤ…わたくしの命をかけて大切にいたします」
「命はかけなくていいよーもう十分大切にしてもらってるよ」
「わたくしの全力はこんなものではありません!」
「ほどほどでいいよ」
「マヤ!」
「ほら、わたし恋愛経験ないから、ほどほどから始めてもらわないと困っちゃうってば」
「いろいろ教えてくれる?ギュンター先生」
「もちろんでございます!わたくしの愛のレッスン、思う存分お楽しみくださいっ」
「なんかエッチね」
twilight2 ヴォルフラム
あの日から、マヤは素直にスキンシップをとるようになった。手を繋いでも悲鳴をあげないし、挨拶にキスをしても逃げ出さない。むしろ手を握り返してきたり、柔らかく笑ってくれる。彼女の変化に周囲も気づいて驚いていた。僕はなにか宝物を独り占めしている気分だった。他人と比べてどうとか、いつの間にかそんなものが幸せの基準だとは思わなくなっていたが、それでも彼女の見せる特別な態度は僕の誇りをくすぐるに十分なものだ。
「ヴォルフ、今日時間があったら、遠乗り…いえ、近場でいいの。お出かけしましょう」
マヤからの初めてのお誘いだった。僕は当然二つ返事で了承し、職務を可能な限り素早く仕上げた。昼下がりにマヤを迎えにいくと、同じく仕事を終わらせた彼女が平服に着替えてランチバッグを持っていた。
「まだお昼をとってないの。ヴォルフは?」
「僕もだ」
「サンドイッチ、作ってもらったのよ。きっとおいしいよ。紅茶はわたしが淹れたけど…」
愛馬に跨がると、マヤはいつものように颯爽と駆けていく。ランチバッグは僕に持たせて、一刻ほど離れた公園までいくつもりらしい。彼女の腕なら1刻もかからないだろう。
公園とはいっても、そこは小城もある湖畔の保養地だった。何代か前の魔王が恋人との逢瀬につかっていたという、今は修道院もある静かな泉に四阿もあるそこは、何度も共に訪れた場所だったが、二人きりというのははじめてだった。
「久しぶりだな、ここに来るのは」
「よく一緒に遊んだわ。白鳥を追い回して」
「いつの話だ」
「おなかすいた。早くたべよ」
「四阿にいかないのか?」
「芝生で食べましょう」
マヤは芝生に寝転がって、物欲しそうに見てくる馬を撫でたり、白鳥にパン屑をやったりしていた。僕は椅子とテーブルのない食事が気になって(昔ほどではないが)淑女がこんなところを誰かに見られやしないかと気が気じゃなかった。馬用の野菜を与えると、マヤは本格的にゴロ寝モードになった。
「マヤ!」
「ヴォルフも早く!」
引き倒される。世界が逆転して、下にあったマヤの顔が上に、青空の下で笑っていた。いたずらっ子そのものの笑みだ。
「王子さまも、たまには息抜きをするのよ。」
「しかし」
「キスできないじゃない」
ふわりと唇を奪われた。
「お城じゃできないから」
「あ、ああ…なるほど…」
「びっくりしてる!」
「するさ!お前が、かわいいから…」
「ね、今夜、部屋にきて」
「わ…かった」
「マヤ…、こんなこと…」
「え?気持ちよくない?」
「いや、すごくいい…じゃなくて、どこでこんな…」
「やった、大成功!」
「まさか他の男と」
「ばか、わたしだって恥ずかしいのに」
マヤが強く吸うと、僕は思わず達してしまいそうになった。顔が快楽に歪む。マヤは嬉しそうに微笑むと、ゆっくり丁寧に舐める。
「どこが気持ちいい?」
「あ、そこ…カリのところが…」
「こうかな」
「うっ…」
「やん、しょっぱい」
顔が羞恥に赤く染まるのがわかった。僕を見上げるマヤの目は楽しそうに笑っている。彼女の思い通りになるのは悔しいところもあったが、なされるがままというのもいいかもしれない。
僕のを飲み込んでいくマヤの唇がとてもいやらしい。赤い唇は唾液でテカテカしている。時折舌がチラッとみえた。まるでセックスをしているかのような快感に、すぐ達してしまいたい衝動にかられるが、このままずっと楽しんでいたくもある。
グロテスクな僕の肉体と、優美なマヤの唇の不釣り合い。蕾のようなその唇は、ともすれば女性器のようでもあった。
マヤは満足げにこちらをみている。もう我慢できそうもなかった。
「ヴォルフ、今日時間があったら、遠乗り…いえ、近場でいいの。お出かけしましょう」
マヤからの初めてのお誘いだった。僕は当然二つ返事で了承し、職務を可能な限り素早く仕上げた。昼下がりにマヤを迎えにいくと、同じく仕事を終わらせた彼女が平服に着替えてランチバッグを持っていた。
「まだお昼をとってないの。ヴォルフは?」
「僕もだ」
「サンドイッチ、作ってもらったのよ。きっとおいしいよ。紅茶はわたしが淹れたけど…」
愛馬に跨がると、マヤはいつものように颯爽と駆けていく。ランチバッグは僕に持たせて、一刻ほど離れた公園までいくつもりらしい。彼女の腕なら1刻もかからないだろう。
公園とはいっても、そこは小城もある湖畔の保養地だった。何代か前の魔王が恋人との逢瀬につかっていたという、今は修道院もある静かな泉に四阿もあるそこは、何度も共に訪れた場所だったが、二人きりというのははじめてだった。
「久しぶりだな、ここに来るのは」
「よく一緒に遊んだわ。白鳥を追い回して」
「いつの話だ」
「おなかすいた。早くたべよ」
「四阿にいかないのか?」
「芝生で食べましょう」
マヤは芝生に寝転がって、物欲しそうに見てくる馬を撫でたり、白鳥にパン屑をやったりしていた。僕は椅子とテーブルのない食事が気になって(昔ほどではないが)淑女がこんなところを誰かに見られやしないかと気が気じゃなかった。馬用の野菜を与えると、マヤは本格的にゴロ寝モードになった。
「マヤ!」
「ヴォルフも早く!」
引き倒される。世界が逆転して、下にあったマヤの顔が上に、青空の下で笑っていた。いたずらっ子そのものの笑みだ。
「王子さまも、たまには息抜きをするのよ。」
「しかし」
「キスできないじゃない」
ふわりと唇を奪われた。
「お城じゃできないから」
「あ、ああ…なるほど…」
「びっくりしてる!」
「するさ!お前が、かわいいから…」
「ね、今夜、部屋にきて」
「わ…かった」
「マヤ…、こんなこと…」
「え?気持ちよくない?」
「いや、すごくいい…じゃなくて、どこでこんな…」
「やった、大成功!」
「まさか他の男と」
「ばか、わたしだって恥ずかしいのに」
マヤが強く吸うと、僕は思わず達してしまいそうになった。顔が快楽に歪む。マヤは嬉しそうに微笑むと、ゆっくり丁寧に舐める。
「どこが気持ちいい?」
「あ、そこ…カリのところが…」
「こうかな」
「うっ…」
「やん、しょっぱい」
顔が羞恥に赤く染まるのがわかった。僕を見上げるマヤの目は楽しそうに笑っている。彼女の思い通りになるのは悔しいところもあったが、なされるがままというのもいいかもしれない。
僕のを飲み込んでいくマヤの唇がとてもいやらしい。赤い唇は唾液でテカテカしている。時折舌がチラッとみえた。まるでセックスをしているかのような快感に、すぐ達してしまいたい衝動にかられるが、このままずっと楽しんでいたくもある。
グロテスクな僕の肉体と、優美なマヤの唇の不釣り合い。蕾のようなその唇は、ともすれば女性器のようでもあった。
マヤは満足げにこちらをみている。もう我慢できそうもなかった。